米国株:大幅続落、売り浴びせやまず-英離脱でセンチメント悪化

更新日時
  • 銀行株に売り、2日間で10%下落は2011年8月以降で最大
  • 自動車、航空株も安い-成長減速を警戒

27日の米国株式相場は大幅続落。英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けた売りは、週末を越えても続き、ダウ工業株30種平均は260ドル安で引けた。先週24日の株式市場は10カ月ぶりの大幅安となっていた。

  この日もバンク・オブ・アメリカとJPモルガン・チェースをはじめ、銀行株を中心に売られた。まだ売りを控える気配が見られず、銀行株はこの2日間でほぼ5年ぶりの大幅安となった。素材株と工業株も続落し、2営業日での値下がり幅は2011年以降で最大。S&Pグローバル・レーティングが英国の格付けを2段階引き下げたことも、センチメントを悪化させた。

  S&P500種株価指数は前週末比1.8%下げて2000.54で引け、3月10日以来の安値。100日間移動平均と200日間移動平均の両方を割り込んだ。ダウ工業株30種平均は260.51ドル(1.5%)安い17140.24ドル。ナスダック総合指数は2.4%下げ、ほぼ4カ月ぶりの低水準。

ニューヨーク証取のトレーダー

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

  マニング&ネイピア・アドバイザーズの上席アナリスト兼ポートフォリオマネジャー、ベン・ロージン氏は「きょうの相場は金曜日の再現のようだった」と話す。「今年は第1四半期の決算が弱く、ようやく第2四半期が良くなる兆しが見え始めていた。強いショックは信頼感にも投資にも良くない。不透明感が広がっており、投票前に投資家は十分な準備ができていなかった」と述べた。

  英国民投票の結果が判明して以来、リスク資産には下押し圧力がかかっている。貿易が低迷し、すでに脆弱(ぜいじゃく)な世界経済の回復が腰折れするとの懸念が背景にある。24日の急落でS&P500種は年初来の上げを消した。中央銀行が市場の安定回復へ流動性を供給するのではないかと、投資家は政策当局の動きに注目している。

  ボヤ・インベストメント・マネジメントのマルチ資産ストラテジー担当資産配分責任者、バーバラ・ラインハート氏は「幾分予想はしていたが値動きの激しい相場になっている」と指摘。「政治があらゆる金融資産の変動を増幅しかねない、新たなノーマルだ。中央銀行による景気刺激策がほぼ出尽くしたことも理由の一つだ」と述べた。

  27日の取引ではS&P500種のセクター別10指数のうち8指数が下落。素材とエネルギー、金融が特に下げた。一方、公益事業は1.3%上昇して過去最高を記録。電気通信サービスも上昇。

  S&P500種採用の銀行株はこの2営業日で2011年以来で最大の下げ。当時は欧州のソブリン債務危機と米国の信用格下げの影響で銀行株が急落していた。フィフス・サード・バンコープはこの日7.1%安。シティグループは4.5%下げて、4カ月ぶり安値。KBW銀行株指数は5.1%下落し、この2日間での下げは12%に達した。

  このほか、デルタ航空など航空株が売られ、ブルームバーグ米航空株指数は2014年10月以来の低水準。ボルグワーナーをはじめ自動車部品メーカーも安い。欧州での自動車生産に関する不安や、ドル上昇、英国での販売が懸念された。フォード・モーターとゼネラル・モーターズも大きく下げた。マイクロソフトが2.8%下げ、テクノロジーも全般に売りが出た。
  

原題:U.S. Stocks Continue Selloff as Brexit Angst Weighs on Sentiment(抜粋)

(第2-3段落に追記、第5段落以降を加えます.)
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