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米財務長官、英EU離脱リスクを重大視せず-金融危機発生の感覚ない

更新日時
  • 強いドルは米経済の強さの反映、「単独」介入は市場不安定化の恐れ
  • ECBの会議に出席予定だったイエレン米FRB議長は急きょ帰国へ

ルー米財務長官は、英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めたことで金融市場に動揺が広がったものの、新たな金融危機の引き金にはならないと述べ、投資家を安心させようと努めた。一方、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長はワシントンに戻るため欧州での会合参加を見送った。

  ルー長官は27日にCNBCとのインタビューで、「金融危機が生じている感覚はない」と述べ、「間違いなくこれはさらなる逆風だが、われわれが切り抜けることができるものであり、欧州と英国もそうだと思う」と語った。

金融ボラティリティ見通し

  英国が23日実施の国民投票でEU離脱を決めたことは世界の市場に打撃を与え、英ポンドとハイイールド(高利回り)資産は急落。世界の株式市場の時価総額は24日に2兆5000億ドル(約255兆円)余りが吹き飛んだ。27日も株安は続き、S&P500種株価指数は一時2%強下げて3月以来の安値を付けた。

G7 Finance Ministers and Central Bank Governors' Meeting

ルー米財務長官

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg *** Local Caption *** Jack Lew

  ルー長官はニューヨーク株式市場の取引開始前に、「市場にはある種の秩序がある。サプライズとその反応があったが、市場のシステムは全て機能している」と述べた。為替相場に関するCNBCの質問については、強いドルは米経済の強さの反映であり、米国の国益にかなうと指摘。米財務省は世界の為替市場を注視しており、「単独の」為替介入は市場を不安定化させる恐れがあると付け加えた。

  ルー長官は「単独での介入は安定を損なう点を明確に伝えるため、われわれは主要7カ国(G7)や20カ国・地域(G20)として取り組むことを表明してきた」とした上で、「秩序を欠いた市場に基づく理由と、行動の必要性がなければならない」と論じた。

  ルー長官の発言が伝わるなか、FRBはイエレン議長が急きょ帰国するため、ポルトガルのシントラで欧州中央銀行(ECB)が開く会議への出席予定を取りやめることを明らかにした。不参加の理由は説明しなかった。

  イエレン議長はスイスのバーゼルで開かれた国際決済銀行(BIS)の年次総会に出席のため週末に欧州を訪問していた。当初の予定ではイエレン議長はドラギECB総裁とカーニー・イングランド銀行(英中銀)総裁とともに、29日のパネル討論で発言する予定だった。カーニー総裁は26日に辞退した。

原題:Lew Plays Down Brexit Risk as Yellen Heads Back to Washington(抜粋)

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