コマツCFO:英生産拠点の移転考えず、円急騰は過剰反応-EU離脱

  • 英の油圧ショベル生産工場はEU域内の供給拠点、移転簡単ではない
  • 円高がどんどん進むとは思わない、いずれ落ち着くとみている

コマツの藤塚主夫・最高財務責任者(CFO)は27日、ブルームバーグとのインタビューで英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めたことを受け、英国での中・大型の油圧ショベル生産工場について「短期的に生産をシフトできるわけではない」と述べた。ドル・円相場の急騰については「過剰反応し過ぎている」として「いずれ落ち着いてくる」との見方を示した。

  コマツは英国に油圧ショベルの生産工場を持つ。生産した製品は英国国内向けが3割、残り7割をドイツやフランスなどに輸出しており、EU域内の供給拠点となっている。藤塚氏は、EU域内に新たな工場を設立するなどの生産移転は簡単ではないとして「短期的には考えていない」と述べた。

ドイツの建機展でのコマツの展示

Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

  英国がEUから実際に離脱した場合の関税の仕組みなどは今後の交渉によるため「すぐにマイナスのインパクトがあるわけではない」と指摘。仮にEUが英国からの輸入に高い関税を課すようになった場合には、タイやインドネシアの既存工場からEU向けに輸出することも可能との見解を示した。

  24日には一時1ドル=99円台まで急騰した為替相場については「どんどん円高が進み70円台に向かっていくとは思えない」と指摘。同社は今期(2017年3月期)の業績予想の前提を1ドル=105円としている。コマツではドルに対して1円の円高で年間25億円の営業減益要因となる。ユーロでは同4円の影響という。

 一方、鉱山機械の販売にも影響を与える商品(コモディティ)価格への影響については「回復には水を差すだろう」と述べた。英離脱を受けて他のリスク資産と同様に一部の商品価格は下落した。ただ、為替なども含めて英離脱が同社の事業全体に与える影響については「希望的観測も含めて、限定的だと見ている」と語った。

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