LINE:仮条件発表を28日に延期、不安定な市場環境を勘案

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  • IPO自体は計画通り実施へ
  • 市場の様子見、大きな影響ない-アナリスト

日米での上場を計画するLINE(ライン)は27日に予定していた新規株式公開(IPO)の仮条件発表を28日に延期した。上場の計画に変更はない。英国の欧州連合(EU)離脱支持の国民投票を受けて不安定化している市場環境を見極めるため。

  同社が27日開示した資料で明らかにした。公開価格は7月11日に決める予定。想定発行価格は2800円だった。同日公開された取締役会議事録によれば、「足下の市場環境等の諸般の事情を総合的に勘案」した上で決定するとしている。

  英国の国民投票により、IT企業としては今年、世界最大規模のIPOに影響が出た。ラインは7月、東京とニューヨーク両市場に上場する予定で、調達した資金は債務返済や海外展開など成長戦略投資に充てる。27日午後の東京株式相場は、各国の政策協調を見込む買いが優勢となり、日経平均株価は前日比2.4%高の1万5309円21銭で終了した。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は「大きく影響はしない」とみており、延期は「市場が平常近くなるまで様子を見たいということなのだろう」と述べた。また時価総額が6000億円程度であれば上昇余地があるとしたものの、「期待値は2年前よりはるかに低い」と話した。

  ラインは韓国のポータルサイト運営会社、ネイバーの子会社で、00年にゲーム会社として設立された。10年には、粉飾決算事件で上場廃止となったライブドアを子会社化。11年6月に無料通信アプリの提供を開始した。出澤剛社長は15年4月に就任した。

  10日の発表資料によると、15年12月期の売上高は前の期比40%増の1206億7000万円となったが、純損益は75億8200万円の赤字と、前の期の黒字から赤字転落した。売上高のうちゲームなどコンテンツ事業が41%と最も大きく、スタンプなどのコミュニケーション事業が24%、広告は30%を占めた。

(発表を受けて、第1、第2段落を変更、アナリストコメントを追加.)
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