対日アルミ割増金、2割超の引き下げで一部合意、3四半期ぶりに下落

  • 7-9月期の割増金は1トン当たり90ドルで一部合意した-関係者
  • アジア地域などでのアルミ地金供給増による需給緩和を反映-関係者

欧米の製錬会社と日本のアルミニウム圧延メーカーや総合商社との間で行われていた2016年7ー9月期のアルミ地金の割増金(プレミアム)交渉が一部で決着した。1トン当たり90ドルの割増金で合意。前四半期(4-6月)の割増金115ー117ドルと比べ22-23%下落した水準。引き下げは3四半期ぶり。アジア地域などでアルミ地金の増産が進んだことによる需給緩和を反映した。

  複数の関係者が27日までにブルームバーグに対して明らかにした。各地域の需給などに応じた割増金を決め、ロンドン金属取引所(LME)のアルミ価格に上乗せして輸入価格を決める。割増金が100ドルを下回るのも15年10ー12月期以来、3四半期ぶりとなる。交渉は現在も続いており、月内までには全て決着する見通し。

  割増金が大幅に低下した背景は、アルミ地金の需給緩和。アジアや北米の一部製錬所で増産が進んでおり、需要が供給増に追いついていない状態という。さらに、金融機関などによるアルミ在庫を活用した金融取引が減っていることも需要を押し下げた。在庫を活用した金融取引は、先物市場で価格の安い期近限月を買うと同時に価格の高い期先限月を売ることで利益を得る手法だが、期近と期先の価格差が縮まっていることなどから、こうした金融取引は減少しているという。

中国の生産量増加へ

  そうした背景もあり、日本向けスポット取引の割増金は足元で1トン当たり90ドルを割り込む水準にまで下落している。ゴールドマン・サックスは6日付のリポートで今年下半期(7-12月)には世界最大のアルミ生産国である中国の生産量が前年同期と比べて4%増えると予想。1-4月の実績は同1.7%減とみており、下半期にかけて供給圧力が増すとの見方を示した。生産調整で昨年操業を停止した中国のアルミ製錬所が徐々に操業を再開することを要因としている。

  日本アルミニウム協会によると4月のアルミ圧延品(板類と押し出し類の合計)の出荷量(速報値)は前年同月比2.4%減の16万7559トンと2カ月連続で減少。自動車や缶材向けは好調だったが、建設向けが振るわなかった。国内のアルミ地金の在庫も9カ月ぶりに増加に転じた。丸紅が独自集計した主要3港湾地域に保管されているアルミ地金の在庫量は5月末時点で前月末に比べて3.8%増の33万7200トンだった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE