キャメロン英首相、議会で演説へ-EU離脱へかじ取り役不在

更新日時
  • 英国にはEUと交渉する姿勢も担当者もない状況
  • 野党労働党はコービン党首に退陣を求める動き

キャメロン英首相は27日に議会で演説する。先週の英国民投票での欧州連合(EU)離脱決定を受け、英国はかじ取り役のいない政治混乱に見舞われている。

  キャメロン首相が数カ月以内に辞任すると発表したのに続き、英野党労働党ではコービン党首の退陣を求める動きが表面化したことから、英国は政府も野党も機能を喪失するという状況で過去半世紀で最大の難局に直面しているという危機感が26日に広がった。

  英国がEUと今後どのような関係を築くことになるかについて、政府閣僚らは具体的な言及を避け、キャメロン首相の後任に託される問題だとしている。EU離脱支持派を率いた1人で、次期首相候補の本命とされるジョンソン前ロンドン市長は、26日夜に配信されたテレグラフ紙への寄稿で投票結果への不安は「極めて度を超したものだ」と指摘、国民を安心させようとし努めた。EU離脱交渉を急いで開始する必要はないと強調したものの、具体的プランを提示するには至らなかった。

  ジョンソン氏はまた、英国のEU離脱による経済的影響を警告し、離脱陣営に批判的だったカーニー・イングランド銀行(英中央銀行)総裁の対応を支持。「イングランド銀行のカーニー総裁が素晴らしい仕事をしたと多くの良識ある人々は受け止めるだろう。国民投票が終わったからには、総裁は政治的な最前線に立つことなく業務を続行できる」と述べた。これはEU離脱派と英中銀の反目でカーニー総裁の任期が縮まった可能性があるとの臆測を後退させそうだ。

キャメロン首相

Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

  27日早朝の取引でポンド安が続く中、金融市場は再び大荒れの1日になるのではないかと投資家は身構えている。英財務省によると、24日の投票結果判明以降、公の場に姿を見せていないオズボーン財務相は27日午前に声明を出し、「金融・経済の安定化」を再確認するとともに、キャメロン首相辞任まで政府が提案する行動に着手することを目指すという。

  各国首脳は週末から対応に追われている。メルケル独首相は27日にベルリンでオランド仏大統領、レンツィ伊首相と会談し、28日にブリュッセルで開かれるEU首脳会議を前に対応を協議する見通し。ケリー米国務長官はブリュッセルを訪問してEUのモゲリーニ外交安全保障上級代表(外相)と会談するほか、27日にロンドンを訪れハモンド英外相と協議する。

原題:Cameron to Face Lawmakers as U.K. Drifts Aimlessly to Brexit (2)(抜粋)

(英中銀総裁に関するジョンソン氏のコメントなどを追加して更新します.)
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