NY外為(24日):円急伸、英国のEU離脱選択で逃避需要が加速

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24日のニューヨーク外国為替市場で円が急伸。英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選んだことを受けて質への逃避が加速し、アジア時間には2013年11月以来初めて1ドル=100円を超え円高が進んだ。

  円はアジア時間に一時7.2%高の1ドル=99円02銭となった。英国のEU離脱決定を受けて安全を求める動きが強まり、円は主要31通貨全てに対して値上がりした。今年に入ってからの円上昇で、日本銀行による過去最大規模の量的緩和の効果の多くが消える恐れがある中、投資家やアナリストは1ドル=100円を超えて円高が進んだ場合、日本の当局に円売り介入の圧力がかかると指摘している。日銀の黒田東彦総裁はこの日、「流動性の供給に万全を期すことを通じ、金融市場の安定確保に努めていく」との声明を発表した。

  メロン・キャピタルの投資戦略責任者、シネイド・コルトン氏は「これまで見られたような市場の動きは、2008年の金融危機の際に見られた動きを想起させる部分がある」と指摘。「強い不確実性が今後広がり、当社の予想としては少なくとも向こう数日に関してはリスクオフの動きが続き」、円やスイス・フランを押し上げると予想した。  

  ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比3.7%高の1ドル=102円22銭。主要31通貨に対しては3-11%の上昇率となった。ポンドに対しては一時18%高の1ポンド=133円31銭を付けた。この上昇率は少なくとも1971年以降で最大。

  円は4年連続で下落した後、今年に入りこれまで対ドルで17%上昇し、先進国通貨の中で最高のパフォーマンスとなっている。年初の時点では、世界の2大経済大国である中国と米国が向かい風の克服に苦慮するとの観測から円は買われていた。

  アバディーン・アセット・マネジメントの投資マネジャー、ジェームズ・エイシー氏は「安全を求める動きから1ドル=100円を試す展開が見られる可能性がある」と話した。

  またHSBCホールディングスの米通貨戦略責任者、ダラフ・マー氏(ニューヨーク在勤)は「円が最大の勝者だ」とし、「為替市場の反応は非常に理にかなっている。ポンドが最大の敗者で、ユーロも下げている。リスクオンの通貨は全て厳しい展開だ」と述べた。

原題:Yen Surges Past 100 Per Dollar as U.K. Vote Spurs Rush to Safety(抜粋)

(第4段落を差し替え、5段落以降を追加し更新します.)
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