麻生財務相:必要な時にはしっかりと対応する-英国EU離脱で円急伸

  • 足元の動きは「極めて神経質」「これまで以上に注視」と財務相
  • 黒田日銀総裁は流動性供給に万全期すとコメント-6中銀で連携

麻生太郎財務相は24日、英国の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱派が優勢との見方から為替市場で急激な円高が進んだことを受けて緊急記者会見を開き、「足元の為替市場で極めて神経質な動きが見られている」とした上で、「為替市場の動向を緊張感を持ってこれまで以上に注視し、必要な時にはしっかりと対応する」と語った。

  財務相は「世界経済、為替市場などに与えるリスクについて極めて憂慮する」と発言。主要7カ国(G7)各国との協調介入の可能性については「今、申し上げる段階にはない」と述べた。また外貨の流動性の確保に向けては日本銀行が各国の中央銀行と結んでいる通貨スワップ網の活用などによって必要に応じて対応が可能だと語った。

  離脱派の勝利が確定した場合、日本経済に与える影響については「いろいろなことが考えられるが、急にどうなるという話ではない」と述べた。また、円高がさらに進んだ場合、海外市場で円売りの委託介入を実施するのかとの質問には「コメントしない」とした。

麻生財務相(左)と黒田日銀総裁

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  スイス出張中の黒田東彦日銀総裁はコメントを発表、「内外の関係機関との連携を密にしつつ国民投票の結果が国際金融市場に与える影響を注視していく」と述べるとともに、「6中央銀行間のスワップ取り決めも活用しつつ、流動性の供給に万全を期すことを通じて、金融市場の安定確保に努めていく」と述べた。日銀は米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)などと同取り決めを結んでいる。

  JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストは21日、ブルームバーグの取材に対し、「英国のEU離脱はポンドの問題であり、これを理由に円高が進んだとしても日本単独での為替介入は難しい」との見方を示した上で、「仮に介入が必要となった時はG7で協調して実施する可能性が高い」と話した。また、離脱による為替の変動は一過性で、次第に戻すと分析した。

  24日の東京外国為替市場でドル・円相場は一時2013年11月以来となる1ドル=100円を割り込むと、一時99円02銭まで急落。その後やや値を戻し、午後0時14分現在は101円90銭前後となっている。

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