FRBストレステスト:大手銀33行全ては深刻な逆境に耐える

更新日時
  • モルガン・スタンレーはレバレッジの指標で後れを取る
  • 来週には株主還元計画の可否を左右する注目指標も公表

米連邦準備制度理事会(FRB)は23日、大手銀行のストレステスト(健全性審査)結果を公表し、全33行が深刻な経済的衝撃に耐える十分な資本を持つとの見解を示した。ただ、モルガン・スタンレーはレバレッジに関する重要指標でウォール街の他の銀行に後れを取った。

  審査対象行が全てストレステストの第一段階に合格したのはこれで2年連続。最大手行は最も深刻な逆境シナリオを容易にクリアしたものの、モルガン・スタンレーは例外で、レバレッジ比率は4.9%と、カナダのモントリオール銀行の米国部門とともに最下位で、最低基準の4%まであと1ポイント以内の水準だった。

  FRBは2008年の金融危機を受け、年次審査を使って金融機関に資本積み上げを迫っている。当局が想定した苦境シナリオで銀行を審査するストレステストは、将来の金融危機再発の場合でも、銀行が持ちこたえられるよう目指す監督当局の取り組みの要となっている。FRBは23日公表した結果に続き、来週には銀行の株主還元計画の可否を左右する注目指標も公表する。

  23日のFRBの声明は「米国の大手銀行持ち株会社は引き続き資本水準を高め信用の質を改善しており、深刻なリセッション(景気後退)の間でも個人や法人に融資できる能力を強化している」と分析した。

  今年の最も深刻な逆境シナリオでは、米失業率が10%に倍加し相場が急落、米国債利回りはマイナス圏になることを想定しており、銀行の貸付損失は3850億ドル(約41兆円)に上るとした。

  それほど深刻ではない「逆境」シナリオでは、銀行が米経済の小規模なリセッションと軽度のデフレに陥ると想定した。

  ストレステストの第一段階は、銀行が配当を現行レベルで実施し、自社株買いをしないと想定した場合の向こう9四半期の銀行資本を測定した。次の段階である包括的資本分析(CCAR)は金融機関の増配や自社株買いの可否を評価するもので、29日に公表予定。

  

原題:Biggest U.S. Banks Seen Weathering Severe Stress in Fed’s Tests(抜粋)

(想定される貸付損失などを追加して更新します.)
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