6月23日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円安い、対主要通貨で1%超の下げ-英投票の結果待ち

23日のニューヨーク外国為替市場では、円が主要16通貨全てに対し 1%以上の値下がりとなった。英国の欧州連合(EU)残留・離脱を問 う国民投票が行われ、逃避需要が後退した。

円はドルに対しては1年10カ月ぶり高値から下落。世論調査では残 留派と離脱派が互角なことが示唆されたものの、金融市場の見方やブッ クメーカーのオッズは「残留」派勝利に傾いていた。ドルは主要通貨の 大半に対して値下がり。英財務省や国際通貨基金(IMF)などは英国 のEU離脱は雇用や所得をリスクにさらすほか、ポンドを急落させ、英 経済にも打撃を与えると警告している。

三菱東京UFJ銀行でグローバル市場調査部門で欧州責任者を務め るデレク・ハルペニー氏は「国民投票の結果が残留支持となる確信が強 まっている」と指摘。「きょうの商いは非常に薄い。動きの大きさを読 み取ろうとするのは若干危険かもしれない」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円はドルに対して1.7%安の1ド ル=106円12銭。円はノルウェー・クローネに対しては3.5%下落、スイ ス・フランに対しては1.7%下げた。主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%下げた。

市場の予想が「残留」派勝利となっていることは、「離脱」となっ た場合に市場が混乱する余地があることを意味する。離脱となった場合 は円がドルに対し短期的に100円を超えて上昇し、ポンドは1ポンド =1.30ドルにまで下げる可能性があると、ソシエテ・ジェネラルは指摘 する。

ソシエテのグローバル・ストラテジスト、キット・ジャックス氏は 「過去10日間におけるセンチメントの改善は、世論調査の結果を受けた ポンドの反発に表れている」とし、「そうした状況はあらためて結果へ の非対称のリスクがあることを示唆している。『離脱』が支持された場 合、ポンドやリスクセンチメントへの悪影響は、『残留』だった場合の プラス効果よりも大きい」と述べた。

原題:Yen Sinks at Least 1% Versus Major Peers as U.K. Votes on Brexit(抜粋)

◎米国株:反発、S&P500種1カ月ぶり大幅高-英国民投票結果待ち

23日の米株式相場は反発。S&P500種株価指数は1カ月ぶりの大 幅高となった。欧州連合(EU)残留・離脱を問う英国民投票が進む 中、世界的に株が買われた。

JPモルガン・チェースやシティグループなど銀行株は5週間ぶり の大幅高。素材株は過去7営業日で6度目の上げとなり、エネルギー銘 柄は原油相場と共に反発。キャタピラーやボーイング、マイクロソフト も高い。

S&P500種株価指数は前日比1.3%高い2113.32ポイントで終 了。23日までに実施された世論調査2つが残留派のリードを示した。 S&P500種は最高値まで1%未満となっている。ダウ工業株30種平均 は前日比230.24ドル(1.3%)上昇の18011.07ドルと、3月1日以来の 大幅高。ナスダック総合指数はここ1カ月で最大の1.6%高。

ロバート・W・ベアードの機関投資家担当株式セールス・トレーダ ー、マイケル・アントネッリ氏は「市場は引き続き比較的静かだ。英国 民投票の結果を控え、様子見に回っていることが主な理由だ。トレーダ ーはどちらかにスタンスをとり、結果待ちになっている」と述べた。

ここ数週間、世界中の投資家が英国のEU離脱をめぐる議論にくぎ 付けにされており、直近の世論調査は接戦を示唆している。最初の投票 結果はニューヨーク時間午後7時ごろ、最終結果は24日午前2時前後に なると予想されている。

この日はビザやアマゾン・ドット・コム、ゼネラル・エレクトリッ ク(GE)などの上げが目立った。GEは2カ月ぶり高値を付け、シェ ブロンやインテルも高い。

ロバート・W・ベアード(ロンドン)の株式担当副会長を務めるパ トリック・スペンサー氏は「市場参加者は投票前に既にポジションを組 んでいる。市場は不確実性を嫌うが、あすには方向が定まり、ようやく 確実性を得る。米国ではゴルディロックスのシナリオに戻った。成長は まずまずだが、利上げするほど強くはない」と指摘した。

朝方に発表された先週の米週間新規失業保険申請件数は前週比で予 想以上に減少。5月の米新築住宅販売は8年ぶり高水準だった前月から 減少した。住宅市場の進展は不安定な状況が続いている。

S&P500種は全10セクターが上昇。金融株は2.1%上昇し、2カ月 ぶりの大幅高。素材、情報技術、エネルギーの上げも目立った。公益事 業は0.3%高にとどまった。

原題:U.S. Stocks Rise With Global Markets Amid U.K. Referendum on EU(抜粋)

◎米国債:反落、10年債は3週ぶり高利回り-英国民投票の結果待ち

23日の米国債相場は反落。10年債利回りは一時、3週間ぶりの高水 準に達した。

米国債相場は22日の上昇でそれまでの4日連続安を抜け出したが、 この日は下げを再開した。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴール ドバーグ氏(ニューヨーク在勤)は「マーケットは慌てて銃に手を伸ば した」と話す。「きょうの市場の動きは、欧州連合(EU)残留派が勝 利するとの想定に基づけば予想されていたものだ」と述べた。

英国がEU離脱を選択する可能性を警戒し、今月初めに日本やスイ スなど安全とされる国債の利回りが記録的な低水準に下げたが、ここに 来て下げ渋っている。バンク・オブ・アメリカのグローバル・ガバメン ト・インデックスでみた世界の国債市場は年初から4.9%のリターン。 上期の成績としては1995年以来の最高を達成するペース。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、10年債利 回りはニューヨーク時間午後4時50分現在、6ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇の1.74%。一時は日中ベースで6月3日以来 の高利回りとなる1.75%に達した。10年債(表面利率1.625%、2026年 5月償還)価格は98 29/32。

10年債利回りは今月16日には1.52%に下げ、2012年8月以降の最低 を記録していた。

ここ数週間、世界の債券市場のセンチメントは英国民投票を控えた 世論調査の結果に合わせて揺れてきた。米連邦準備制度理事会 (FRB)のイエレン議長は今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で 利上げを見送った決定について、英国がEUを離脱するリスクも考慮し た結果だと述べた。

イエレン議長は22日に下院で質疑に応じ、「英国民投票の結果、お よびそれが与えかねない打撃を判断するため、注意深く見守るつもり だ」と話した。

ブルームバーグがまとめた先物市場のデータに基づくと、トレーダ ーらは7月利上げの確率を約10%、年内利上げの確率を五分五分として 織り込んでいる。

英国民投票の結果によっては米金利軌道が変わる可能性があるとの 見方もある。JPモルガン・チェースでグローバル債券責任者を務める ボブ・マイケル最高投資責任者(CIO)は23日のインタビューで、 「英国がEU離脱を選択すれば、7月の米利上げは消えたと考えてよか ろう」と話した。「その一方で残留が決定し、市場がある程度穏やかで あれば、そして7月に出る雇用統計の数字がそこそこ堅調であれば、同 月のFOMCで金利を引き上げると予想する」と述べた。

原題:Treasuries Decline as Britain Votes on European Union Referendum(抜粋)

◎NY金:5営業日続落、英国民投票の結果出るまでは静かな展開

23日のニューヨーク金先物相場は5営業日続落。欧州連合(EU) 離脱の是非を問う英国民投票が実施される中、金のボラティリティは昨 年12月以来の低水準に近づいた。

ロズランド・キャピタルのシニア経済アドバイザー、ジェフリー・ ニコルス氏は電話インタビューで、「英国民投票はEU残留の結果にな るとの観測を市場は既に織り込んだ」と指摘。「残留なら拍子抜けだ。 離脱となれば、金など金融市場の反応は非常に不安定なものになる可能 性がある。成り行きを見守るしかない」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日 比0.5%安の1オンス=1263.10ドルで終了。ボラティリティ(30日間、 ヒストリカルベース)は13.36。20日には12.624と、昨年12月15日以来 の低水準に達した。銀先物は上昇。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のパラジウムは上昇、プラチナは下落。

原題:Gold Catches Nap Before Brexit Wake-Up Call as Price Swings Ebb(抜粋)

◎NY原油:反発、50ドル乗せ-英国民投票もうすぐ締め切り

23日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が大幅反発し、50ドル台に乗せて引け た。欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国民投票はもうすぐ締め切ら れる。これを背景にドルは対ユーロで2週間ぶりの安値に下げた。

トータス・キャピタル・アドバイザーズ のマネジングディレクタ ー兼ポートフォリオマネジャー、ロブ・サメル氏は「きょうの動きは原 油の需給ファンダメンタルズとは関係ない。英国のEU離脱がすべて だ」と話す。「ファンダメンタルズのニュースは昨日に出ていた。米国 での原油生産がまた減少したことが示された」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日 比98セント(1.99%)高い1バレル=50.11ドルで終了。終値ベースで 6月9日以来の高値。ロンドンICEのブレント8月限は1.03ドル (2.1%)上昇の50.91ドル。

原題:Oil Advances Above $50 as U.K. Votes on Whether to Remain in EU(抜粋)

◎欧州株:ストックス600が5日続伸-英国民投票に注目、FTSE堅調

23日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は5営 業日続伸となった。この日行われている英国の欧州連合(EU)残留・ 離脱を問う国民投票の結果が注目されている。

ストックス600指数は前日比1.5%高の346.34で終了。週間ベースで は2011年以来の大幅高となる勢いだ。業種別19指数全てが値上がり。英 FTSE100指数は1.2%上昇した。

アイルランドのブックメーカー最大手パディ・パワー・ベットフェ アはこの日、英国のEU残留オッズが1/12となり、残留確率が92%に 高まったことを示唆したと公表した。投票はロンドン時間午前7時にス タート。午後10時に締め切られ、集計が開始される。最初の開票結果 は24日午前0時前後に明らかになり、最終的な結果は午前7時ごろに判 明する見込み。

SEBのクロスアセット戦略責任者、トマス・ティゲセン氏(コペ ンハーゲン在勤)は、「一部の資金が市場に戻りつつあるが、個人的に は結果が明らかになるまで手控えるだろう」とし、「大方は様子見の姿 勢だ。結果がどのように受け止められ、どのような反応が出てくるのか が問題だ。悪材料がないだけでリスクオンの上昇相場が始まるかもしれ ず、こうした期待から値上がりしている。24日までいかなる可能性も排 除できない」と語った。

この日の西欧市場では主要株価指数が総じて上昇。ドイツとフラン ス、イタリアの株価指数が大きく上げた。ストックス600指数の業種別 指数では銀行株の上昇率が首位だった。

原題:Europe Stocks Rise for 5th Day as Britons Vote on EU Membership(抜粋)

◎欧州債:ギリシャ債上昇、ECBが特別措置復活-中核国債は小動き

23日の欧州債市場ではギリシャなどの周辺国債が上昇。同国政府が 発行または保証した市場性資産について、欧州中央銀行(ECB)がオ ペの担保に要求する最低格付け基準の適用から除外する特例措置を復活 させると決め、相場を押し上げた。

ギリシャ10年債は3営業日ぶりに値上がりし、1年債利回りは2週 間ぶりの低水準となった。特例措置は2015年2月にチプラス政権が当時 の金融支援プログラムの条件を順守しない意思を表明したことを受け、 停止されていた。

一方、中核国の国債は狭いレンジ内での取引に終始。欧州連合 (EU)残留・離脱を問う英国の国民投票がこの日始まり、その結果が 注目されている。

DZバンク(フランクフルト)の主席市場ストラテジスト、ダニエ ル・レンツ氏は「ギリシャ国債にとって、ECBの決定は朗報だ」と し、「今回はギリシャが譲歩に強い意思を示し、債権者らは英国民投票 を鑑みてこれ以上の大きなリスクを望まなかった。英国のEU離脱が実 現しなければ、ギリシャ国債の需要は高まることが見込まれる」と語っ た。

ロンドン時間午後3時39分現在、ギリシャ10年債利回りは前日比18 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の7.81%。2015年7月 に19%を突破し、債務危機のピークだった12年3月には44.21%に達し た。同国債(表面利率3%、2026年2月償還)価格はこの日、1.01上 げ72.29。

2017年7月償還債の利回りは60bp下げ7.52%。10日以来の低水準 となる7.44%まで下げる場面もあった。

欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは1bp上げ0.07%。イ タリア10年債利回りは3bp低下し1.41%、同年限のスペイン国債利回 りも3bp下げ1.47%となった。

原題:Greek Bonds Rise for First Time in Three Days After ECB Waiver(抜粋)

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