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アクティブ運用の宴は終わり-ブラックロックは「巨大」なシフト予想

  • ファンド業界は利益と資産の縮小を覚悟
  • 大手ファンド同士の合併が増えるとの見方も

金融危機の衝撃が世界を揺るがした後でも、他人のお金を運用するビジネスは健在だ。ブルームバーグがまとめたデータによると銀行は人員を削減したものの、株式を公開している大手の資産運用会社では2008年から15年にかけて約20%雇用が増えている。しかしここに来て、ブラックロックのラリー・フィンク氏やフランクリン・リソーシズのグレゴリー・ジョンソン氏ら大手ファンド会社の最高経営責任者(CEO)は、これも変わりつつあると警鐘を鳴らしている。

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  痛みが集中するのは、株式や債券の選別で市場の標準より高い成績を狙うアクティブ運用のファンドだ。こうしたファンドは、主にインデックスに連動した割安のファンドに比べて成績が芳しくない。将来に資産は縮小し、利益率は低下、環境の変化に対応しようとファンド同士の合併は増えるだろうと幹部らは声をそろえる。

  「大手が別の大手に話を持ちかけている」と話すのはレッグ・メイソンのジョゼフ・サリバンCEO。「上級レベルでいろいろ話が飛び交っている」と述べた。

  最近になって人員削減に動いたファンドもある。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は人員の3%に相当する68人をカット。資産額が3年前のピークから4分の1ほど減少したことに対応した。PIMCOの広報担当者、マイケル・リード氏は「変わりゆく市場と投資機会を有効活用するため、当社は常にリソースを調整する」と電子メールでコメントした。

  逆張りで知られるジェレミー・グランサム氏が共同創立したGMOは、資産の大幅減少を受けて650人の人員のうち約10%を削減した。GMOの広報担当、タッカー・ヒューズ氏はコメントを控えた。

  米国ではインデックスとほぼ連動するパッシブ運用ファンドの資金流出入が過去5年で1兆7000億ドルの入超となっている一方で、アクティブ運用のファンドでは若干の出超となっている。アクティブファンドの運用担当者らは、高い手数料に見合う成績を投資家に提供できていない。モーニングスターのデータによると、昨年12月までの5年間、アクティブ運用の株式投信でインデックスを上回る成績を上げたのは全体のわずか39%だった。債券ファンドの成績も似たり寄ったりだ。過去2年間、課税債券ファンドの4分の3が市場平均を下回る成績に甘んじた。

  フランクリンのジョンソンCEOは6月初めに英紙フィナンシャル・タイムズに対し、「現実には、インデックスが覇権を奪いつつある」と話している。株式インデックスファンドの年間手数料は最小で資産の0.05%と低いが、アクティブ運用の株式ファンドは加重平均で0.82%を請求する。

  グローバル株式・債券ファンドの大手、フランクリンは2月に世界で約9400人のうち1%の人員を削減。過去3四半期連続で200億ドルを超える解約に見舞われている。旗艦ファンドのテンプルトン・グローバル・ファンド(480億ドル)はこの1年間の成績が、他社の同種ファンドを下回っている。

  世界最大の資産運用会社、ブラックロック(運用資産4兆7000億ドル)のフィンク氏は5月31日に開かれた会議で、インデックス投資へのシフトは続くだけでなく「巨大」な規模になると発言。退職貯蓄向けの運用アドバイザーに顧客の利益最優先を義務づける新規制を同氏は指摘。これが低コストのインデックスファンドなどの投資を促している可能性があるという。

原題:Party’s Over for Active Managers as BlackRock Sees Massive Shift(抜粋)

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