GPIFが東芝を提訴、9.6億円の賠償請求-不正会計問題で損害

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  • 東芝側は支払いを拒否、争う姿勢
  • これまでにも西武鉄道やライブドアを相手に勝訴

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は東芝の不正会計により保有していた同社株が急落、損失を被ったとして、同社を相手に9億円超の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしていたことが明らかになった。

  訴状によると、GPIFは日本トラスティ・サービス信託銀行を通じて2009年5月29日に1株333円で合計1594万4000株を取得。一部処分したものの、損害賠償請求時の市場価格として16年4月22日の終値247.7円を基に、弁護士費用と合わせて9億6400万円余りを請求している。関連資料によると、日本トラスティがGPIFに代わって5月6日に提訴。第1回口頭弁論が6月21日に行われ、東芝側は支払いを拒否し争う姿勢を示した。

  東芝の不正会計問題は昨年に発覚。14年4-12月期までの約7年間で計1552億円の純損益をさかのぼって下方修正したほか、関与した歴代社長や取締役が辞任した。東芝は過去最大の課徴金を科され、責任追及のために損害賠償を求めて旧経営陣を提訴している。同社株は調査のための第三者委員会を設置した昨年5月以降、これまでに約40%下落している。23日の終値は290.7円。

プレッシャー

  みずほ投信投資顧問の青木隆シニアファンドマネジャーは「これだけ大きなスポンサーが訴訟の裏にいるとほかの投資家にもプレッシャーになる」とした上で、「投資家は東芝に投資しづらく感じるだろう」と話した。

  GPIFの広報担当、森新一郎氏への23日の取材によると、GPIFはこれまでにも不正に絡んで西武鉄道(現在の西武ホールディングス)やライブドアを提訴、賠償金を勝ち取っている。東芝の広報担当、高瀬悠氏は日本トラスティによる提訴を確認したが、裁判が進行中だとして詳細への言及を控えた。この訴訟についてはウォールストリート・ジャーナル紙が先に報じていた。

(訴訟の詳細を第2段落に加えます.)
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