【インサイト】英EU離脱、ダブルで円高リスク-アジア輸出が深刻に

英国が欧州連合(EU)離脱(Brexit)を決めた場合、避難需要に日本の投資家のショートカバーが加わり円上昇が加速するリスクがある。経済の影響は英国やEUではなく、アジアからより押し寄せそうだ。

  英国は23日、国を二分したEU残留・離脱を問う国民投票をする。投票はロンドン時間午前7時(日本時間23日午後3時)から午後10時まで。最終結果は24日午前7時(同24日午後3時)ごろ判明する見込み。

  EU離脱の場合は世界経済の不確実性拡大による円高が進みそうで、すでに対ドルより対アジア通貨で円高が進んでいる。欧州向けの輸出比率は、日本の10%程度に対してアジア全体では15%を超える。このため英のEU離脱による日本の実体経済の影響は、円高を通じてアジアへの輸出減少という形でより大きく出てくる。

円は対ドルより対アジア通貨で上昇している

  • ドル・円は2014年10月の日本銀行によるサプライズ追加緩和前の水準だが、輸出で競合する韓国や台湾の通貨に対してはそれ以上の円高
  • 従って輸出競争力の面で日本は劣勢となりつつある
  • 英のEU離脱によるアジアの需要減を考えれば、欧州向けの輸出の減少以上にアジア向け輸出減の影響の方がより深刻かもしれない
  • 原文の英語記事:INSIGHT: Brexit May Worsen Japan Woes on Strong Yen, Weak Peers

(増島雄樹氏はブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の日本担当チーフエコノミスト)

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