中国、人知れず刺激策を拡大-市場の役割拡充との公約に逆行

  • 民間企業が支出を渋る中で、政府が支出を拡大
  • 公的支出は経済成長を支える-政府の債務負担は増大へ

中国は指導部が決めた今年の経済成長率目標を確実に達成するため、人知れず刺激策を拡大している。政策当局は市場の役割強化を公約しているものの、国の存在感を高める動きだ。

  UBSグループとJPモルガン・チェースによれば、予算に計上されない支出を考慮した場合、今年の財政赤字は国内総生産(GDP)の10%を超える。政府公表の3%という比率の3倍以上だ。

  公式予算に加え、共産党は10兆ドル(約1047兆円)を超える規模の中国経済に政策銀行や地方政府を通じ資金を投じている。以下はその具体例だ。

  • 建設プロジェクトの資金を調達するための債券の発行増額
  • ごみ処理プラントからリゾート開発まで官民パートナーシップ事業への投資
  • 不動産市場が回復する中で増える土地売却収入の活用
  • 中央政府が指揮している債務借り換え策に伴い浮いた利払い経費の活用

  習近平国家主席は市場の役割拡大を支持しているものの、実際に起きていることは逆で、経済の国への依存がますます高まっている。財政赤字が公式目標を上回るとの民間エコノミストの予想について財政省にコメントを求めファクスを送付したものの、返答はない。

  世界的需要の弱さなどを背景に中国企業の債務負担はすでにGDPの165%相当に膨れ上がっているが、習主席は少なくとも6.5%という今年の成長率目標の達成に向け公的財政に頼っている。

  UBSの中国担当チーフエコノミスト、汪涛氏は「すでに重い債務負担を抱える民間セクターがまだ借り入れをしたいと思うのか。成長安定のため、政府はインフラ建設を拡大する必要がある。利益が見込めない時に投資するのは国だけだ」と述べた。

原題:Stealth China Stimulus Means Fiscal Gap Over 10%, Economists Say(抜粋)

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