英のEU離脱に備えた取引、助言する銀行が取引執行できない可能性

  • BofAやソシエテ、顧客が望む価格での取引不能の恐れを警告
  • 英国のEU残留予想するなら円売るべきだ-ソシエテのジャックス氏

銀行のバンク・オブ・アメリカ(BofA)やソシエテ・ジェネラルなどは相場を乱高下させかねない英国民投票に絡むトレーディングで助言を続けているものの、顧客が望む価格水準での取引執行は実際にはできない恐れがあると警告している。

  欧州連合(EU)離脱・残留を問う英国民投票を前にしたこの警告は、市場の流動性が枯渇しつつある兆候を受けてのものだ。投資家は投票後に混乱が生じた場合にさらされるリスクを回避しようとしている。23日の投票日の前日時点で、世論調査結果は離脱派と残留派の拮抗(きっこう)を示している。

  フランス2位の銀行であるソシエテは顧客向けメモで、「全般的に通常レベルの流動性やプライスを提供できないかもしれず、特に電子市場でその公算が大きい」と説明。メモはブルームバーグが閲覧した。BofAも同様のメモで、取引執行の決定は同行「単独の裁量」に委ねられるとしている。

  こうした不透明な状況にもかかわらず、銀行は投資アドバイスをやめていない。米銀2位のBofAは国民投票に伴うボラティリティへのヘッジを勧め、ソシエテはノルウェー・クローネに対してスイス・フランを買い持ち(ロング)とするポジションの構築を助言している。また、同行のグローバル・ストラテジスト、キット・ジャックス氏は円は実質金利が示唆しているよりも強いとして、英国のEU残留を予想するなら円を売るべきだとしている。

  UBSグループも顧客向けリポートで、スプレッドが開く可能性とプライス面で当面取引が不能となる可能性を指摘。一方で、同行の戦略アナリスト、イヤノス・コントプロス氏は21日付リポートで、英国のEU離脱という結果に終わればポンドがユーロと等価近辺の水準になる可能性を挙げた。残留となれば、1ユーロが73ー75ペンス前後まで下がるかもしれないという。また、事情に詳しい関係者によれば、バークレイズも今週の顧客向けメモで市場混乱のリスクを強調した。

  4行ともに広報担当者はコメントを控えた。

原題:Don’t Ask These Banks to Execute Brexit Trades They Recommend(抜粋)

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