6月22日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル下落、英のEU離脱懸念後退で焦点再び米金融政策に

22日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが下落。7週ぶり安値 を付けた。英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が支持される可能性 が低下したとの見方から、市場の注目は米経済の向かい風に対する金融 当局の懸念や緩やかなペースでの利上げに戻った。

ドルは主要通貨全てに対して値下がり。米連邦準備制度理事会 (FRB)のイエレン議長は議会証言で、経済に対する慎重な見方と不 透明感をあらためて示した。英国のEU残留・離脱を問う国民投票をめ ぐっては、トレーダーらはブックメーカーのオッズが示唆するEU残留 の確率を手掛かりとしており、そうした中でドルはユーロとポンドに対 して値下がりした。

チャプデレーンの為替責任者、ダグラス・ボースウィック氏(ニュ ーヨーク在勤)は「ユーロとポンドには大量の売りが浴びせられていた が、現在は買い戻しの動きが見られる」とし、「残留」派の勝利となれ ば、ポンドとユーロはドルに対して上げを拡大するだろうと指摘した。

欧州と日本の中央銀行が金融緩和を拡大していく一方で、米金融当 局の追加利上げは難しいとの見方から、ドルは今月に入り2.6%下落し ている。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.4%低下し、5月 4日以来の低水準となった。ドルは対ユーロでは0.5%安の1ユーロ =1.1296ドル。対円では0.3%下げて1ドル=104円41銭。

原題:Dollar Falls as Reduced Brexit Concern Renews Focus on Fed Plans(抜粋)

◎米国株:小反落、英国民投票を目前に控え-世論調査は大接戦を示唆

22日の米株式相場は小反落。地合いが不安定な中、欧州連合 (EU)離脱の是非を問う23日の英国民投票で残留が決まるかどうかに 注目が集まっている。

前日まで2日連続で上げていたものの、この日は公表された英世論 調査の結果を受けて残留するとの楽観的な見方が弱まり、上昇の勢いが 失速した。21日にソーラーシティーへの買収を提案したテスラ・モータ ーズは2年ぶりの大幅安。マクドナルドは3カ月ぶり安値に沈んだ。ア ナリストの投資判断引き下げを嫌気した。原油相場の下げに伴いエネル ギー株は4日ぶりに下落。一方、バイオテクノロジー銘柄が反発し、ヘ ルスケア株全体も高い。

S&P500種株価指数は前日比0.2%安い2085.45ポイントで終了。 一時は0.5%上昇する場面もあった。ダウ工業株30種平均は48.90ドル (0.3%)下落し17780.83ドルで終えた。一時は90ドル上昇したが、下 げに転じた。ナスダック総合指数は0.2%安。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ投資ストラテジスト、 マーク・ルッシニ氏は「市場は今のところ、英国のEU離脱という臆測 に縛られている。あすの投票に伴い、幾らか微妙なポジション調整があ るとは思うが、特に劇的なものにはならないだろう。大きく上昇すると いうシナリオは描けない。離脱という結果に終わった場合、リスク資産 の保有者が虚を突かれることになる」と述べた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数 (VIX)は一時3.5%低下していたが、英世論調査でEU離脱の懸念 が再燃し、ほぼ15%上昇の21.17。約2週間前に2日間で43%上昇して 以来の大幅な上げとなった。6月全体では49%上昇しており、このまま 月を終えれば過去最大を記録した8月以来の上げとなる。

S&P500種は1年1カ月前に更新した最高値を2.1%下回る水準で 終えた。英国が離脱するとの懸念から前週は週間で4月以来の大幅安に なったが、残留派の盛り返しで過去2日は上昇していた。ただ、世論調 査は大接戦を示唆している。オッズチェッカーが各社の賭け率から算出 した指数によれば、EU離脱の確率は約25%。世論調査の結果は賛否が ほぼ拮抗(きっこう)している。

英国民投票が迫っていることに加え、中央銀行の取り組みが説得力 を失い、株価のバリュエーションが過去3年の平均を上回り、減益決算 が続いていることが株価を圧迫している。S&P500種は2週間前には 最高値まであと0.6%に迫っていた。米連邦準備制度理事会(FRB) のイエレン議長は21、22両日の議会証言を終えた。21日には慎重な姿勢 を示し、景気の不透明感を指摘していた。

国際通貨基金(IMF)は今年の米経済成長率見通しを引き下げ た。その上で米金融当局に対し、米経済が利上げに耐えられるかどうか 検討する上で、インフレ目標をややオーバーシュートする方向を促し た。この日発表された5月の米中古住宅販売件数は約9年ぶりの高水準 となり、懸念を弱めた。

S&P500種の全10セクターのうち、エネルギーが0.6%下げた。先 週分の在庫が輸入の急増を受けて予想ほど減少しなかったことが響い た。公益事業や情報技術、工業株も下げた。一方、ヘルスケアは上げ た。

原題:U.S. Stocks Fluctuate With Looming Brexit Vote Too Close to Call(抜粋)

◎米国債:反発、入札好調で4日続落脱出-英国民投票に市場は身構え

22日の米国債相場は上昇。10年債は4月以降で最長となった連続安 を抜け出した。米財務省はこの日、3本の入札(合計発行額460億ド ル)を実施した。欧州連合(EU)離脱を問う英国民投票を23日に控 え、金融市場は身構えている。

最新の世論調査では英国民投票は判定が難しいほどの接戦となる見 通し。米国債利回りは2週間ぶり高水準から低下した。この日は30年物 インフレ連動債(TIPS、50億ドル)と2年物変動利付債 (FRN、130億ドル)入札の後、7年債(280億ドル)入札が実施され た。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「2年債、5年債とは異な り、7年債の入札は好調だった」と指摘。「強い入札結果は最新の英国 民投票関連のニュースと合わせて、入札後の利回り小幅低下に貢献し た」と述べた。

前日の5年債入札の需要が2009年以来で最も低かったこともあり、 米国債相場は前日までの4営業日連続で下げていた。先週には10年債利 回りが一時2012年以来の低水準を付けた。この背景には、連邦公開市場 委員会(FOMC)による利上げ予測後退のほか、英国のEU離脱をめ ぐる不安の高まりがあった。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB) 議長は21日の上院証言で、英国民がEU離脱を選択した場合に起こりえ る世界的な影響を誇張するべきではないと釘を刺しつつ、「経済的には 深刻な打撃」が及ぶ可能性があると述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨ ーク時間午後5時現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)下げて1.69%。10年債(表面利率1.625%、2026年5月 償還)価格は99 14/32。

この日のTIPS入札では、外国中央銀行や投資信託を含む間接入 札者の落札全体に占める比率がこれまでの最高を記録。債券市場のイン フレ期待指標である30年ブレークイーブンレート (米30年債と同年限 インフレ連動債との利回り差)は2カ月ぶりの大幅上昇となり、1.63ポ イントに達した。

イエレン議長は前日に上院、この日は下院で証言。前日には米経済 が改善の明確な兆しをいつ見せるかではなく、見せるかどうかを注意し て金融当局は見守っていると述べた。

金利先物市場が織り込む年内利上げの確率は44%、月初の76%から 低下した。

原題:Treasuries Halt 4-Day Slide on Auction Demand Before Brexit Vote(抜粋)

◎NY金:続落、ETF通じた保有量は2013年以来の高水準

22日のニューヨーク金先物相場は続落。金連動型上場投資信託 (ETF)を通じた金保有量は前日に16営業日連続で増加して2013年以 来の高水準となり、ETFの投資家らは欧州連合(EU)離脱の是非を 問う英国民投票の先に目を向けていることが示された。

ソシエテ・ジェネラルのアジア担当商品調査責任者、マーク・キー ナン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、英国民投票 でEU残留が決まれば、市場の関心は再び米金融政策に向かうだろうと 述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日 比0.2%安の1オンス=1270ドルで終了した。

原題:Gold ETF Investors Look Past Brexit, Lift Assets to 2-Year High(抜粋)

◎NY原油:続落、米在庫減少が予想より小幅にとどまる

22日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が続落。米エネルギー情報局(EIA) の週間統計では先週の米原油在庫が減少したものの、輸入の大幅増加が 影響し、縮小幅は予想より小さかった。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取 材に対し、「前日に米石油協会(API)が発表した数字が影響し、在 庫減への期待はやや膨らみ過ぎていた。APIを受けて相場はいったん 大きく上昇したが、ここへ来て反転してしまった」と指摘。輸入増加に ついて、「米国へ原油輸出の波が押し寄せており、市場は再び供給で溢 れる恐れがある。統計の中では極めて弱気な要素だ」と解説した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は72セ ント(1.44%)安い1バレル=49.13ドルで終了。一時は50.54ドルまで 上げる場面もあった。ロンドンICEのブレント8月限は74セント (1.5%)下げて49.88ドル。

原題:Oil Falls After U.S. Crude Stockpiles Shrink Less Than Expected(抜粋)

◎欧州株:終盤に上げ幅削る-世論調査が英国のEU残留楽観に冷や水

22日の欧州株式相場は終盤に上げ幅を削る展開となった。欧州連合 (EU)残留・離脱を問う英国の国民投票に関する最新の世論調査で、 同国が残留を選ぶとの楽観に冷や水が浴びせられた。

英RSAインシュアランス・グループが2.1%上げるなど、保険株 がストックス600指数の業種別19指数の中で最も大きな上げを演じた。 資源高を背景に、英豪系鉱山会社リオ・ティントとスイスの資源商社グ レンコアを中心に鉱業株も高い。

ストックス600指数は前日比0.4%高の341.32で終了。一時は1%高 まで買い進まれたが、この日発表された世論調査で離脱派がやや優位な 状況を示し、上げ幅を縮小した。世論調査結果は依然、残留派との拮抗 (きっこう)を示唆しているものの、オッズチェッカーが各社の賭け率 から算出した指数によれば、残留の確率は約78%に上る。英 FTSE100指数は0.6%上昇した。

EFGアセット・マネジメントの調査責任者、ダニエル・マリー氏 (ロンドン在勤)は「現時点でオッズが残留に傾いているのは明らか だ。結果が判明するまで、このデータを主な材料に相場は動くだろう」 と発言。「それでも残留が完全には織り込まれておらず、離脱のコスト はかなり大きくなり得る。24日朝に不確実な結果を知らされるのが最大 のリスクだ」と付け加えた。

原題:European Stocks Pare Gains as Poll Damps ‘Remain’ Win Optimism(抜粋)

◎欧州債:独国債下落、イタリア債とのスプレッド縮小-英残留観測で

22日の欧州債市場ではドイツ国債が下落。欧州連合(EU)残留・ 離脱を問う英国の国民投票を翌日に控え、ブックメーカーのオッズは英 国が残留する公算が大きいことを示している。

ドイツ10年債利回りは2週間ぶり高水準に接近し、イタリア国債と の利回り格差(スプレッド)は1週間余りで最小となった。オッズチェ ッカーが各社の賭け率から算出した指数によれば、離脱の確率は 約25%。ただ、世論調査の結果は依然、残留派との拮抗(きっこう)を 示唆している。投票結果が市場の波乱を招き物価安定が脅かされる事態 に備え、欧州中央銀行(ECB)には行動する用意があると、ドラギ総 裁は表明している。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フ ォンメーレン氏は「英国のEU離脱懸念で相場は過去数週間にやや大き く揺れ動いた。現時点では残留するとの見方が再び大半を占めている」 とし、「23日の国民投票が注目されているため、市場には現在大きな動 きはなく、本日と明日の流動性はかなり薄い公算が大きい」と語った。

ロンドン時間午後4時16分現在、欧州債の指標とされるドイツ10年 債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇 の0.06%。21日には0.075%まで上げ、7日以来の高水準を付けた。同 国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格はこの日、0.14下 げ104.19。

イタリア10年債利回りは1bp低下の1.44%。ドイツ国債に対する スプレッドは136bpに縮小し、10日以来の小ささとなった。スペイ ン10年債利回りはほぼ変わらずの1.50%。

原題:German Bonds Fall as Trading Signals U.K. Will Remain in EU(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE