米国債:反発、入札好調で4日続落脱出-英国民投票に市場身構え

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22日の米国債相場は上昇。10年債は4月以降で最長となった連続安を抜け出した。米財務省はこの日、3本の入札(合計発行額460億ドル)を実施した。欧州連合(EU)離脱を問う英国民投票を23日に控え、金融市場は身構えている。

  最新の世論調査では英国民投票は判定が難しいほどの接戦となる見通し。米国債利回りは2週間ぶり高水準から低下した。この日は30年物インフレ連動債(TIPS、50億ドル)と2年物変動利付債(FRN、130億ドル)入札の後、7年債(280億ドル)入札が実施された。

  キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「2年債、5年債とは異なり、7年債の入札は好調だった」と指摘。「強い入札結果は最新の英国民投票関連のニュースと合わせて、入札後の利回り小幅低下に貢献した」と述べた。

  前日の5年債入札の需要が2009年以来で最も低かったこともあり、米国債相場は前日までの4営業日連続で下げていた。先週には10年債利回りが一時2012年以来の低水準を付けた。この背景には、連邦公開市場委員会(FOMC)による利上げ予測後退のほか、英国のEU離脱をめぐる不安の高まりがあった。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は21日の上院証言で、英国民がEU離脱を選択した場合に起こりえる世界的な影響を誇張するべきではないと釘を刺しつつ、「経済的には深刻な打撃」が及ぶ可能性があると述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて1.69%。10年債(表面利率1.625%、2026年5月償還)価格は99 14/32。

  この日のTIPS入札では、外国中央銀行や投資信託を含む間接入札者の落札全体に占める比率がこれまでの最高を記録。債券市場のインフレ期待指標である30年ブレークイーブンレート (米30年債と同年限インフレ連動債との利回り差)は2カ月ぶりの大幅上昇となり、1.63ポイントに達した。

  イエレン議長は前日に上院、この日は下院で証言。前日には米経済が改善の明確な兆しをいつ見せるかではなく、見せるかどうかを注意して金融当局は見守っていると述べた。

  金利先物市場が織り込む年内利上げの確率は44%、月初の76%から低下した。

原題:Treasuries Halt 4-Day Slide on Auction Demand Before Brexit Vote(抜粋)

(相場を更新し、第6段落以降を加えます.)
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