独VW、排ガス不正発覚後初の株主総会-投資家の不満沈静化を模索

ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)は22日、排ガス試験での不正が発覚して以来初めてとなる株主総会を開催した。不正で被った打撃に不満な投資家をなだめることを狙ったが、マティアス・ミューラー最高経営責任者(CEO)から聞かれたのはほぼ謝罪のみだった。

  VWは不正再発防止に向け内部手続きの強化を打ち出しているものの、今回のスキャンダルの原因に関して明らかにした新たな事実はほとんどなかった。経営陣の給与削減にも至らず、ハンスディーター・ペッチュ監査役会会長が報酬制度の「見直し」を公約したにすぎなかった。

  ミューラーCEOはハノーバーで開いた株主総会向け演説の準備原稿で「起きてしまったことは取り返しがつかない」とし、「われわれにできることは、責任ある行動を地道にとっていくことだ。これがわれわれの責務だ」と表明した。

  この株主総会では機関投資家にとっては珍しく、スキャンダルへの経営陣の対応を厳しく追及する姿勢をとっている。投資家の矛先はペッチュ監査役会会長にも向く。同会長は不正が発生した当時に最高財務責任者(CFO)を務め、監査役会会長へと横滑りしたことが批判を浴びている。

  ドイツ企業の株主総会は数時間に及ぶこともあり、投資家は経営陣からの回答を要求する権利を持つ。ただ、こうした動きは概して通過儀礼で終わりそうだ。大半の投資家が保有しているのは議決権を持たない優先株で、議決権付き株式は経営陣に友好的な株主の手中にあるためだ。

  創業一族であるポルシェ一族とピエヒ一族が普通株の52%を保有。ニーダーザクセン州が20%を有し、同社従業員とともに特別な権利が与えられている。

原題:VW Seeks to Quell Investor Uprising Over Emissions Damages (1)(抜粋)

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