クレディ・スイスのバンカー「L」、顧客資金を妻の口座に移す-関係者

クレディ・スイス・グループのウェルスマネジメント事業をめぐるスキャンダルの焦点となっているジュネーブ在勤だったバンカー「L」は検察当局による聴取で、顧客の資金を妻や自身の口座に移したことを認めた。事情に詳しい4人の関係者が明らかにした。

  捜査は継続中だとして関係者のうち2人が匿名を条件に述べたところによると、問題のバンカーは2008年に顧客資金150万ドル(約1億5700万円)を妻がモナコに持つ口座に移した。その3年後には200万ドルを自身がコントロールするドバイ企業の口座に移したという。

  「L」は昨年9月に検察に対し、投資損失をカバーするため顧客の資金を動かしていたことを認めたが、偽装取引から自身が利益を得たことはないと主張していた。関係者が述べた。

  現在52歳のこのバンカーは7年にわたり顧客取引を偽装してきたが、米国の医薬品メーカー株への投資が失敗し不正を認めるところに追い込まれた。事件が明るみに出たことでクレディ・スイスのウェルスマネジメント事業のあり方への疑問が浮上している。

  スイスの法律では個人名を明らかすることが認められないため仮名で「L」とされているバンカーの弁護士サイモン・ヌター氏は、資金は出し入れされ、同バンカーが自身の資金を使って顧客の損失を穴埋めすることもあったと説明した。

原題:Credit Suisse Geneva Banker Said to Send Client Funds to Wife(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE