アルファベットもフェイスブックも-米テク大手がM&Aに積極姿勢か

  • 新興企業のバリュエーションが下がってきた
  • アップルやセールスフォースCEOからも前向きな発言飛び出す

米グーグルの持ち株会社アルファベットはなぜ1年以上も買収に積極的でないのだろう。同社でコーポレート開発責任者を務めるデービッド・ドラモンド氏はその答えを簡単に説明する。

  「バリュエーションを見ましたか」というのが、8日の年次株主総会後のインタビューで同氏が語った言葉だった。

  しかし、株価評価が高くてテクノロジー企業が買収に後ろ向きな状況はそろそろ終わりそうだ。跳ね上がっていた新興企業の株価は現実的な水準に下がり、企業の合併・買収(M&A)市場へとアルファベットなど大手企業をいざないつつある。

  ドラモンド氏は「ユニコーンやデカコーンのバリュエーションが変わりつつある」と述べた。ユニコーンは10億ドル(約1050億円)超、デカコーンは100億ドル超の新興企業を指すが、「今では全てが驚異的に伸びているわけではない」と付け加えた。

  同氏だけではない。シリコンバレーのベテランでヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)の最高経営責任者(CEO)を務めるメグ・ホイットマン氏も同様に感じている。同社再編にこれまで集中してきた同氏だが、新興企業の「バリュエーションはもっと妥当な水準になる」として、買収の用意は整っていると話す。

  アップルのティム・クックCEOも4月下旬に「これまでよりも規模の大きな対象を買収することだろう」と発言。セールスフォースのマーク・ベニオフCEOは今回のM&Aシーズンは「これまで見た中で最も中身が濃い上に最も興奮させられる」と指摘している。

手元資金

  米大手テクノロジー企業は、ここ数年にわたって現金を積み上げてきた。ブルームバーグのデータによれば、ラッセル3000指数構成銘柄の中のテクノロジーおよび通信関連企業360社の手元資金は合わせて8702億ドルと、少なくとも16四半期で最高となっている。一方で新興企業にはベンチャーキャピタルやヘッジファンドなどから資金が大量に流入し、バリュエーションが上場企業の多くが支払いたいと思う水準以上に押し上げられた。

  だが資金流入ペースは鈍化し、新興企業のバリュエーションは下がりつつある。CBインサイツによると、今年1-3月期に従来の資金調達時のバリュエーションを下回ったいわゆるユニコーンは14社で、昨年10ー12月期は16社。その前の2四半期は6、7社だった。

  ベッセマー・ベンチャー・パートナーズのパートナー、バイロン・ディーター氏は「上場企業には調整が起きた。未公開の企業にとっては、始まりにすぎない」と述べ、グーグルやフェイスブック、アリババ・グループ・ホールディング、セールスフォース、アドビ・システムズ、IBM,マイクロソフトが企業買収に「非常に積極的になる」との見方を示した。

原題:Alphabet, Facebook Seen Acquiring More as Startup Valuations Sag(抜粋)

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