イエレン米FRB議長、年内1回の利上げ見通しへの転換主導か

  • 1回だけの利上げ見込む6人に議長が含まれると一部エコノミスト
  • イエレン議長は21日の上院証言で米経済に慎重な見通し示した

3週間ほど前、米金融当局者は早期の利上げに踏み切らない理由を必要としているかのように見受けられた。当局者は現在、政策変更を検討する理由があるか、探している状態のようだ。

  ノーザン・トラストのチーフエコノミスト、カール・タネンボーム氏は米連邦公開市場委員会(FOMC)に関し、「予想外に前向きなことがない限り、今後数会合は政策据え置きとなる公算が大きい」との見方を示した。

  21日に上院銀行委員会の公聴会で証言した連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、米経済について慎重かつ不透明な見通しを描いて見せた。

  15日に公表されたFOMC参加者17人による最新の経済予測では、年内1回だけの利上げを見込む参加者の数は6人となったが、21日の議会証言を受けてタネンボーム氏ら一部エコノミストは、これら6人の中にイエレン議長が含まれるとの確信を抱いたと話す。そして、他の当局者も間もなく議長に追随する可能性がある。

  イエレン議長が年内1回の利上げを予想した参加者の1人だと想定するなら、利上げ回数を2回とする予想中央値を議長は下回ったことを意味する。FRB議長は全参加者の中央の位置から全体を率いるのが通常の姿であり、この想定が事実とすれば異例の事態だ。

  元FRB理事で、現在はLHマイヤー(ワシントン)を率いるローレンス・マイヤー氏は、年内の利上げが1回にとどまる方向だとイエレン議長自身が考えるなら、議長は他の参加者を見通し引き下げに誘導することができると話す。6月の時点で年内2回の利上げを見込んでいたのは9人で、うち3人が予想を下方修正すれば、見通し中央値も1回に減ることになる。

  米ジョンズ・ホプキンス大学のジョナサン・ライト教授(経済学)は、経済予測のドット・プロット(金利予測分布図)には17人全員の意見が反映されているが、FOMCメンバーとして投票権を持つのは10人だけである点に言及。同教授はその上で、年内1回の利上げを予想したのはこれら10人中4人ないし5人との推計を明らかにした。

原題:Yellen Leads Fed in Retreat as Reasons for Rate Hikes Fade(抜粋)

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