日本株4日ぶり反落、英投票見極めと連騰反動-素材や電機、ガス安い

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22日の東京株式相場は4営業日ぶりに反落。欧州連合(EU)残留・離脱を問う英国民投票の接近で買いが手控えられる中、連騰中の上げが目立った鉄鋼など素材株や海運株、電機株が安い。一部アナリストが投資判断を下げた東京ガスが売られ、電気・ガスは業種別下落率トップ。

  TOPIXの終値は前日比9.29ポイント(0.7%)安の1284.61、日経平均株価は103円39銭(0.6%)安の1万6065円72銭。東証1部の売買代金は3日連続で減少し、5月30日以来の低水準。

  T&Dアセットマネジメントの山中清運用統括部長は、「株式市場では英国の離脱がないということはほぼ織り込まれた。投票後にイベントによるマイナス材料がなくなれば、不透明感が残るファンダメンタルズという元の状態に戻るだけ」と指摘。米国の利上げスピードのトーンダウンでイベント通過後も為替の円安進行は限定的とみており、「現状の為替水準が続けば、企業の下方修正が出てくる。強気にはなれない」と言う。

東京証券取引所

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は21日に欧州議会で証言し、23日の英国民投票の結果をリスク要因として挙げ、物価安定が脅かされれば行動する用意があると表明。「起こり得るあらゆる緊急事態に備えようとしている」と話した。野村証券は21日付のリポートで、英国民投票後の日本株に関し、メインシナリオの残留ではリスク許容度の回復から日経平均は短期的に1万7500円まで戻り、離脱時の下値めどは1万4500円程度と予想した。

  日経平均は前日までの3連騰中に734円(4.8%)上昇しており、急速に戻した反動やイベント接近に伴う持ち高調整の影響から、きょうの日本株は反落して開始、午前に一時188円安まで下げ幅を広げた。ただし、一方的な売り圧力には乏しく、心理的節目の1万6000円割れの局面では下値を買う動きも出て、午後は下げ渋った。丸三証券の服部誠執行役員は、「この3日間は売りに偏っていた短期筋がニュートラルに戻す一方、日経平均が1万6000円を超えてくると、安値で買った投資家が投票前にポジションを落とすための利益確定売りが出てくる」とみている。

  きょうのドル・円相場は1ドル=104円30ー80銭台で推移、前日の日本株終値時点は104円35銭で、為替も株式同様に明確な方向性を見出しにくかった。水戸証券投資顧問部の酒井一ファンドマネージャーは、「英投票が目前で、大部分の投資家はポジション調整を終えて様子見。商いも薄いだけに、株も為替も少ない売買で動きやすくなっている」としていた。  

  東証1部33業種は電気・ガス、鉄鋼、海運、不動産、非鉄金属、ゴム製品、電機、銀行など31業種が下落。情報・通信と鉱業の2業種のみ上昇。東証1部の売買高は16億1566万株、売買代金は1兆7039億円。値上がり銘柄数は411、値下がりは1433。

  売買代金上位では、メリルリンチ日本証券が投資判断を弱気に下げた東京ガスが大幅安。ソニーやホンダ、東芝、三井不動産、日東電工、東京電力ホールディングス、オリエンタルランドも安い。半面、アローラ副社長が退任したソフトバンクグループは高く、ファミリーマートや三菱自動車、カルビー、ニトリホールディングスも買われた、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「買い」に上げたスズキも高い。

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