債券先物は下落、米債安やあす20年入札が重し-英国民投票待ちの声も

更新日時
  • 先物は前日比2銭安の152円16銭で終了、一時152円12銭まで下落
  • 日銀は長期国債買いオペ実施、新発20年債利回り一時0.205%に上昇

債券先物相場は下落。前日の米国債相場が弱めの入札結果を受けて続落した流れを引き継いだほか、あすに20年債入札を控えていることが重しとなった。市場では、23日の英国の欧州連合(EU)残留・離脱に関する国民投票結果待ちとの声も出ていた。

  22日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比横ばいの152円18銭で始まった後、152円20銭まで上昇する場面が見られたものの、取引が進むにつれて売りがやや優勢の展開となった。午後の取引では一時6銭安の152円12銭まで下落。結局は、2銭安の152円16銭で引けた。

  ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「20年債入札前なので積極的に買う人はいない。全然買えない水準ではないので、20年債入札に対しては、中立にみている投資家が多い」と説明。「英国のEUをめぐる国民投票があるので買いづらいタイミングだが、かといってそんなに金利が上昇することは考えていない」とも語った。

Bloomberg

  長期金利の指標となる新発10年物国債の343回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値を0.5ベーシスポイント(bp)上回るマイナス0.14%で始まった後、マイナス0.145%との間で上下する展開が続いたが、午後の取引終盤にかけてマイナス0.15%まで下げる場面があった。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、「前週末に高値警戒感から売られた後で、今は英国のEU残留・離脱に関する国民投票結果待ち」と指摘。「基本的に離脱となれば円高圧力が強まり、債券は買われるイメージ。残留なら多少売られるとみている。ただ、トレンド的に円高方向でもあり、日銀の追加緩和期待が強まるだろう」と述べた。英国の国民投票結果は、日本時間24日に判明する見通し。

  新発20年物156回債利回りは横ばいの0.2%で始まった後、一時0.205%に上昇した。その後0.195%まで下げている。新発30年物51回債利回りは横ばいの0.265%で始まった後、0.255%まで低下している。

国債買い入れオペ

  日銀がこの日実施した今月7回目となる長期国債買い入れオペの結果(総額1兆3400億円程度)によると、残存期間「1年超3年以下」「3年超5年以下」「5年超10年以下」の応札倍率が前回から若干低下した。一方、「変動利付債」は上昇した。

  財務省は23 日、20年債入札を実施する。償還が3カ月延び、回号が157回となり、発行額は1兆1000億円程度となる見込み。 

  JPモルガン・アセットの塚谷氏は、「きょうの国債買い入れオペは良好な結果だった。あすの20年債入札は、相場が調整したので問題ないと思う。前週末の流動性供給入札の応札倍率が低かったことが、サプライズとなって売られて、結構、調整した」と述べた。

  20年債入札について、ドイツ証の山下氏は、「金利水準は0.2%台。0.25%近辺になったら欲しい人が多いと思うが、そこまで調整するのは難しい。積極的に買っていく水準まで調整しているわけではないので、相場も動かない」と語った。

  21日の米国債相場は、低調な5年物国債の入札結果を受けて売りがやや優勢となり、続落した。米10年債利回りは前日比2bp高い1.71%程度で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が米議会上院で証言したが、相場への影響は限定的だった。

  米財務省が実施した5年債入札(発行額340億ドル)は最高落札利回りが1.218%と、入札直前の市場予想1.207%を上回った。応札倍率は2.29倍と前回の2.60倍から低下した。

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