マイナス金利の世界にあらがう中国-年初来で10年国債利回りが上昇

  • 投資家は中国国債買い入れの機会を逃しつつあるとの指摘も
  • 米中の10年国債利回り格差が10カ月ぶりの大きさに

世界中で国債利回りが過去最低を更新する中で、中国は別の方向に進んでいる。

  中国の10年物国債利回りは今年13べーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.95%となった。世界の主要15カ国で10年国債利回りが年初来で上昇しているのは中国だけだ。インフレ加速や成長安定性をめぐる懸念、不動産市場の過熱が追加緩和の妨げになるとの見方から、中国債が売られた。

  中国が海外ファンドに本土債券市場を開放しつつあり、景気低迷がさらなる刺激策のきっかけになり得るこの時期、投資家が低価格で中国債を買い入れる機会を逃しつつあるとインサイト・インベストメント・マネジメントやフィデリティ・インターナショナルは指摘する。

  英国の欧州連合(EU)離脱・残留を問う国民投票を控えセーフヘイブン(安全な避難先)資産に資金が向かい、中国と米国の国債利回り格差は先週、10カ月ぶりの大きさとなった。

  インサイト・インベストメントのロンドン在勤ポートフォリオマネジャー、ロバート・シンプソン氏は「短期的に若干利回りが上昇するかもしれないが、構造的には中国経済はまだ徐々に減速する途上にある」と分析。中国債券市場は「海外投資家の投資が少な過ぎ」、「他の市場では本当に得られないプラスの実質利回り」を提供していると述べた。同社は、中国本土の銀行間債券市場で投資枠なしで購入を認める新たなプログラムに最初に登録したうちの1社。

原題:In a World of Below-Zero Bond Yields, China Debt Bucks the Trend(抜粋)

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