6月20日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル下落、FRB議長証言控え-英調査はEU残留派優勢

20日のニューヨーク外国為替市場では、あすのイエレン米連邦準備 制度理事会(FRB)議長の議会証言を控えてドルがユーロに対し2週 間で最大の下げ。英国の欧州連合(EU)残留・離脱を決める国民投票 を控え、世論調査では残留支持が離脱支持を上回った。

ドルは主要通貨の大半に対して値下がり。イエレンFRB議長は21 日に議会で証言する。先週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で は、政策金利の据え置きを決定。イエレン議長はこの政策決定において 英国のEU離脱問題が考慮されたことを明らかにした。英国の世論調査 は23日の国民投票でEU残留が支持されることを示唆しており、これを 受けてポンドは2008年以降で最大の上げとなった。

オッペンハイマーファンズの世界マルチ資産グループの運用者、ア レッシオ・デロンジス氏はブルームバーグテレビジョンのインタビュー で、「米金融当局の姿勢がハト派寄りに傾いたことで、向こう数週間に ドルが下げる可能性はある。英国民投票で『EU残留』が示されれば、 ドルは一段と下落する公算が大きい」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルはユーロに対し前週末 比0.3%安の1ユーロ=1.1314ドル。一時6月3日以降で最大の下げと なった。対円では0.2%下げて1ドル=103円94銭。主要10通貨に対する ドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.6%下げ た。

BNPパリバの外為ストラテジスト、マイケル・スネイド氏は、ド ルの「弱気ポジションがさらに積み上がる余地」はあるとリポートで指 摘した。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、ヘッジファ ンドなど大口投機家のドルのネットロングは先週、8万8105枚に縮小し た。4月と5月には5週間においてネットショートとなっていた。

原題:Dollar Slides as U.K. Tilts Toward ‘Remain’ Before Yellen Speech(抜粋)

◎米国株:反発、S&P500は4週ぶり大幅高-英EU離脱懸念後退

20日の米株式相場は反発。S&P500種株価指数はほぼ4週間ぶり の大幅高となった。欧州連合(EU)残留・離脱を問う英国民投票を23 日に控え、残留派が勢い付いていることが最新の世論調査で明らかにな り、買いが入った。

選択的消費株や工業銘柄、ハイテク株を中心に株価は回復。アマゾ ン・ドット・コムとプライスライン・グループが消費関連銘柄をけん引 した。安全な逃避先とみられる資産が売られ、米国債利回りが急上昇し たため、バンク・オブ・アメリカやゴールドマン・サックス・グループ など銀行株も上昇した。

S&P500種株価指数は前週末比0.6%高い2083.25ポイントで終 了。ダウ工業株30種平均は129.71ドル(0.7%)上昇し17804.87ドルで 終えた。ナスダック総合指数は0.8%上昇。英国民投票や21日のイエレ ン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の証言を前に、取引終盤には伸 び悩む展開となった。

テミス・トレーディングのマネジングディレクター兼株式トレーダ ー、マーク・ケプナー氏は「ある種のリスクオンに戻りつつあるように も見えるが、先週のパニックの巻き戻しといった意味合いの方が強い。 英国民投票の形勢が変わりつつあることが理由のようだ。市場は英国の EU離脱に向けて準備を始めていたが、先週終盤から世論調査に変化が 出てきた」と述べた。

週末の英世論調査では残留支持が45%、離脱支持が42%となった。 一連の調査で離脱派が優勢だった前週前半から反転した。残留を支持し ていたジョー・コックス英下院議員(労働党)が16日に殺害された後、 離脱派の支持が弱まったことはブックメーカーのオッズにも反映されて いる。

株価のバリュエーションが過去3年の平均を上回っているほか、4 四半期連続で減益となっていることも悪材料になっている。S&P500 種はこの日、2100に上昇する場面もあった。同指数は1年1カ月前に更 新した最高値まであと2.2%の水準にある。

米金融当局は先週、将来の利上げについて慎重な姿勢を示唆し、金 利見通しを下方修正した。イエレンFRB議長は21、22両日に半期に1 度の金融政策報告について議会で証言する。金利先物市場が織り込む利 上げ確率は2017年2月まで50%を下回っている。

CMCマーケッツの市場アナリスト、マイケル・ヒューソン氏(ロ ンドン在勤)は「先週、ポジションは弱気にやや傾き過ぎた。今はその 巻き戻しだ。今週の英国民投票をめぐるオッズが少し変わりつつある。 英国のEU離脱はリスクだが、世界経済の崩壊をもたらすわけではな い。一方向に偏り過ぎた時、輪ゴムのように伸び過ぎて切れることは意 外ではない」と指摘した。

S&P500種の全10セクターのうち、エネルギーや工業株、選択的 消費株の上げが目立った。一方、公益事業株は0.4%下げた。

原題:U.S. Stocks Rebound From Weekly Slide as Brexit Concern Eases(抜粋)

◎米国債:下落、10年債利回り1カ月ぶり大幅上昇-EU残留派優勢

20日の米国債は下落。10年債利回りはここ1カ月で最も上げた。英 欧州連合(EU)離脱問題で残留派の勢いが強まっていることが世論調 査で明らかになり、安全逃避需要が減退した。

2年債は3営業日続落。この日は2年債入札(発行額260億ドル) が実施された。世論調査によれば、EU残留支持派は3ポイントリード していた。英国民投票は23日に行われる。オッズチェッカーのデータに よれば、離脱派が勝利する確率は30%未満と先週の最大45%から低下し た。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴール ドバーグ氏は「明らかに残留派により優位な調査結果が示され、それを 基に力強い動きがあることは確かだ」と述べ、「先週見た市場の悲観を ある程度取り除いている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、10年債利 回りはニューヨーク時間午後5時現在で8ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上げて1.69%。5月18日以来の大幅上昇だった。同年債 (表面利率1.625%、2026年5月償還)の価格は99 13/32。2年債利回 りは5bp上げて0.75%だった。

20日遅くに発表されたORBと英紙テレグラフの最新世論調査によ ると、英国民投票でEU残留を支持するとの回答が53%、離脱が46%だ った。

米財務省が実施した2年債入札の結果は、最高落札利回り が0.745%と、昨年9月以来の低水準。前回入札(5月24日)の最高落 札利回りは0.920%だった。この日の入札ではプライマリー ディーラー (政府証券公認ディーラー)以外の直接入札の割合は9.9%と、2015年 1月以来の低水準だった。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トム・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は「市 場参加者は6月23日の英国民投票を控えて、残留の可能性が高そうに見 えてもなお、積極的に取引を行おうとはしていない」と述べた。

米財務省は21日に5年債(規模340億ドル)、22日に7年債(280億 ドル)の入札を実施するほか、2年物変動利付債と30年物インフレ連動 債(TIPS)も実施する。

原題:Treasuries Join Sovereign Debt Retreat as Brexit Momentum Fades(抜粋)

◎NY金:続落、英世論調査で残留派が優勢-逃避需要が減退

20日のニューヨーク金先物相場は続落。英国の有権者が欧州連合 (EU)残留に傾きつつあることが世論調査で示され、逃避先としての 金の需要が減退した。

ダニエル・ブリーゼマン氏らコメルツ銀行のアナリストは、こうし た世論調査は「金融市場が落ち着きを取り戻すのにいくぶん役だってい る。金の需要が落ちているのはそのためだ」とリポートで指摘した。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前週末 比0.2%安の1オンス=1292.10ドルで終了。銀先物は0.6%高の17.514 ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウム も上昇。

原題:Gold Declines a Second Day, Copper Rises as Brexit Fears Ease(抜粋)

◎NY原油:大幅続伸、英国のEU残留観測で株高・ドル下落

20日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が大幅続伸。23日の英国民投票で欧州連 合(EU)残留が決まるとの観測が広がり、株式が上昇してドルが下げ たことが背景にある。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「英国 民投票をめぐる不透明感と感情が市場を左右している」と指摘。「週末 にかけ、EU離脱に関するニュースが出るたびに価格は上下に揺れるだ ろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前営 業日比1.39ドル(2.90%)高い1バレル=49.37ドルで終了。同限月 は21日が最終取引。中心限月となった8月限はこの日、1.40ドル上昇し て49.96ドル。ロンドンICEのブレント8月限は1.48ドル(3%)上 げて50.65ドル

原題:Oil Extends Gain From One-Month Low as Stocks Rise, Dollar Slips(抜粋)

◎欧州株:昨年8月以来の大幅上昇-英国民投票の世論調査で残留優勢

20日の欧州株式相場は上昇。3週間にわたる下げ基調の後で買いが 殺到、指標のストックス欧州600指数は昨年8月以来の大幅高となっ た。英国の欧州連合(EU)残留・離脱を問う国民投票に関する最新の 世論調査で、残留支持派の優勢が明らかになったことが背景にある。

ストックス600指数は前週末比3.7%高の337.67で終了。1.4%値上 がりした17日の勢いを引き継ぎ、2月以降のどの週間ベースでの上げ幅 をも上回る伸びとなった。この日の出来高は30日平均を22%超える水準 で、ユーロ圏の株価下落に備えたオプションの費用に連動するVストッ クス指数は3月以降最大となる10%の低下を記録した。

西欧市場の主要株価指数も全て上昇。英FTSE100指数は3%上 昇したほか、ポンドも急伸した。

バンク・ジュリアス・グループで調査責任者を務めるクリスチャ ン・ガティカー氏は、「一定の安堵(あんど)感が現れた金曜日の流れ が続いた」とし、「英国のEU離脱の勢いは極めて強かったが、突如瓦 解(がかい)した。これは誰にとっても驚きだった。明らかにEU離脱 のシナリオに向かっていたが、いまや反転の動きが見られ、より均衡化 した。これは投資家の当初の想定と一致する」と語った。

残留を支持していたジョー・コックス英下院議員の殺害後に実施さ れた調査によると、残留派が勢いを取り戻しつつある。メール・オン・ サンデー紙の委託でサーベーションが17-18日に実施した世論調査では 残留支持が45%と、離脱支持の42%を上回った。前回のサーベーション 調査は離脱派の優勢を示していた。オッズチェッカーのデータによれ ば、EU離脱の確率は約26%と、コックス議員が殺害される前の44%か ら低下した。

個別銘柄では、ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲン (VW)の優先株が5.1%上昇。事情に詳しい関係者によると、同社は 月内に排ガス不正車50万台の修理や米国でこれらの車の回収を進めるた め、100億ドル(約1兆500億円)規模の計画を提出する可能性がある。 独製薬会社バイエルは2.7%値上がり。独スポーツ用品メーカーのアデ ィダスは4.1%上昇した。

原題:Europe Shares Jump as Poll Shows U.K. Support Swings to ‘Remain’(抜粋)

◎欧州債:イタリアとスペインの国債上昇-英国のEU離脱懸念が後退

20日の欧州債市場でイタリアとスペインの国債が上昇。英国の欧州 連合(EU)残留・離脱の是非を問う国民投票に関する最新の世論調査 が離脱リスクの後退を示したことを受け、高利回り資産を選好する動き が強まった。

欧州債の指標とされるドイツ10年債は続落。同国債に対するスペイ ン国債の利回り上乗せ幅(スプレッド)の2営業日の縮小幅は昨年7月 以降で最大となった。調査会社サーベーションが英紙メール・オン・サ ンデーの委託で17、18両日に実施した調査では、残留支持派が45%で離 脱支持派の42%を上回り、前回調査から立場が逆転した。

ダンスケ銀行の債券トレーディング責任者、ソーレン・モルク氏 は、英国のEU離脱への「懸念が後退した様子を受け、周辺国のドイツ 国債に対するスプレッドが縮小している」と指摘した上で、「だが、多 くの不透明要素がまだある」と語った。

ロンドン時間午後4時15分現在、イタリア10年債利回りは前週末比 8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.44%。同国債 (表面利率1.6%、2026年6月償還)価格は0.715上げ101.575。同年限 のスペイン国債利回りも8bp低下し1.48%。

ドイツ10年債利回りは5bp上昇の0.06%。スペイン国債とのスプ レッドは142bpに縮小した。ここ2カ月の最大となった16日以降、ス プレッドは2営業日で20bp狭まった。これは昨年7月10日以来の大き な縮小幅となる。

原題:Italy’s Bonds Advance With Spain’s as Brexit Concern Fades (抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE