米国株:反発、S&P500は4週ぶり大幅高-英EU離脱懸念後退

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20日の米株式相場は反発。S&P500種株価指数はほぼ4週間ぶりの大幅高となった。欧州連合(EU)残留・離脱を問う英国民投票を23日に控え、残留派が勢い付いていることが最新の世論調査で明らかになり、買いが入った。

  選択的消費株や工業銘柄、ハイテク株を中心に株価は回復。アマゾン・ドット・コムとプライスライン・グループが消費関連銘柄をけん引した。安全な逃避先とみられる資産が売られ、米国債利回りが急上昇したため、バンク・オブ・アメリカやゴールドマン・サックス・グループなど銀行株も上昇した。

  S&P500種株価指数は前週末比0.6%高い2083.25ポイントで終了。ダウ工業株30種平均は129.71ドル(0.7%)上昇し17804.87ドルで終えた。ナスダック総合指数は0.8%上昇。英国民投票や21日のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の証言を前に、取引終盤には伸び悩む展開となった。

ニューヨーク証取のトレーダー

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

  テミス・トレーディングのマネジングディレクター兼株式トレーダー、マーク・ケプナー氏は「ある種のリスクオンに戻りつつあるようにも見えるが、先週のパニックの巻き戻しといった意味合いの方が強い。英国民投票の形勢が変わりつつあることが理由のようだ。市場は英国のEU離脱に向けて準備を始めていたが、先週終盤から世論調査に変化が出てきた」と述べた。

  週末の英世論調査では残留支持が45%、離脱支持が42%となった。一連の調査で離脱派が優勢だった前週前半から反転した。残留を支持していたジョー・コックス英下院議員(労働党)が16日に殺害された後、離脱派の支持が弱まったことはブックメーカーのオッズにも反映されている。

  株価のバリュエーションが過去3年の平均を上回っているほか、4四半期連続で減益となっていることも悪材料になっている。S&P500種はこの日、2100に上昇する場面もあった。同指数は1年1カ月前に更新した最高値まであと2.2%の水準にある。

  米金融当局は先週、将来の利上げについて慎重な姿勢を示唆し、金利見通しを下方修正した。イエレンFRB議長は21、22両日に半期に1度の金融政策報告について議会で証言する。金利先物市場が織り込む利上げ確率は2017年2月まで50%を下回っている。

  CMCマーケッツの市場アナリスト、マイケル・ヒューソン氏(ロンドン在勤)は「先週、ポジションは弱気にやや傾き過ぎた。今はその巻き戻しだ。今週の英国民投票をめぐるオッズが少し変わりつつある。英国のEU離脱はリスクだが、世界経済の崩壊をもたらすわけではない。一方向に偏り過ぎた時、輪ゴムのように伸び過ぎて切れることは意外ではない」と指摘した。

  S&P500種の全10セクターのうち、エネルギーや工業株、選択的消費株の上げが目立った。一方、公益事業株は0.4%下げた。

原題:U.S. Stocks Rebound From Weekly Slide as Brexit Concern Eases(抜粋)

(第2段落と第5段落以降を追加し、更新します.)
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