「トランプ対クリントン」討論、世界タイトル戦並みの視聴率に期待

  • 「世界で最も激しい戦い」と書かれたTシャツを売り出す起業家
  • 初のテレビ中継討論会、ケネディ対ニクソンの視聴率は60%

一方は相手を「まがい物」で「才能ゼロ」、投獄すべきだと非難し、その相手はもう一方を「不適任な気性」、「危険なほどに支離滅裂」、「この男に核ミサイル発射の暗証番号を渡してはならない」と応酬する。米大統領選挙で共和党の候補指名獲得が確実なドナルド・トランプ氏と、民主党候補に確定したヒラリー・クリントン前国務長官。いまだ同じ舞台に立ったことのない両氏が9月の最終月曜日に初めて議論を闘わせ、その様子がテレビで世界中に中継されることになった。

  企業のブランディングを手がけるランドー・アソシエーツの元幹部、アレン・アダムソン氏は「激しいつばぜり合いになることは間違いない。大げんかほど視聴者を引き寄せるものはない」と述べた。

  ボクシングではモハメド・アリ対ジョー・フレージャーの世紀の対決並みとの指摘もあるクリントン、トランプ両氏の討論は、1980年のロナルド・レーガン氏、ジミー・カーター氏が打ち立てた約8000万人の視聴者記録を破る可能性がある。2012年の大統領選挙で候補者討論会の司会を務めたジム・レーラー氏(元PBSのアンカー)は今年の候補者討論について、「記録破りになるための材料がすべてそろっている」と話した。

  NBCやフォックスを含むネットワーク各社は視聴率で出遅れまいと、一部の番組の放送時間をずらして討論会の放送に対応。予備選とは異なり、本選候補者の討論会ではコマーシャルが放送されないため、マーケティング側は知恵を絞る必要がある。ボクシングの試合に見立てたデザインのTシャツを売る、あらかじめ指定した言葉が討論で使われたら罰ゲームでお酒を飲むオンラインのゲームを立ち上げるなど、起業家の間では便乗商戦が活発化し始めた。

  初回討論会は9月26日にオハイオ州デートンのライト州立大学で、2回目は10月9日にセントルイスのワシントン大学で、3回目は同月19日にラスベガスのネバダ大学で行われる。

  米大統領選挙の候補者による討論会が最初にテレビで放送されたのは1960年、ジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンの組み合わせ。白黒で放送された討論会を6600万人が視聴し、視聴率は平均で60%だった。ニールセンのデータによると、2012年のバラク・オバマ現大統領とミット・ロムニー氏の討論会は視聴率が40%未満だった。

原題:When Trump Meets Clinton, No TV Record in America Will Be Safe(抜粋)

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