投資家が懸念すべきもう1つの「離脱」-インド中銀総裁が9月に退任

  • ルピー相場が下落-インド国債も売られる
  • 投資家が退任を歓迎していなのは明白とSEBのヨコタ氏

インドの投資家が「離脱」に関し懸念すべきは英国だけはなさそうだ。インド準備銀行(中央銀行)のラジャン総裁が現在の任期が切れる9月に同行を離れると表明した。

  ラジャン総裁が同職を退き学術界に戻る方針を週末に示したことで、インド・ルピーは20日の取引で4週間ぶりの安値となった。ルピーのボラティリティも拡大し、インド国債相場も下落した。

  スカンジナビスカ・エンスキルダ・バンケン(SEB)のアジア戦略責任者、ショーン・ヨコタ氏(シンガポール在勤)は「投資家は明らかに歓迎していない。市場でそれが分かるだろう」と述べた。欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国の国民投票を週内に控えた「20日はインドにとって厳しい日になるだろう」と指摘した。

  国際通貨基金(IMF)でチーフエコノミストだったラジャン氏は2013年にインド中銀総裁に就任。ルピーの上昇と安定化に寄与し、インドの外貨準備高を過去最高水準に膨らませた。こうした動きやインフレ目標の導入などで、投資家のインドへの信頼が高まり、同国は中国を上回る成長率を誇る新興国となっていた。

  ルピーはムンバイ時間20日午前10時31分(日本時間午後2時1分)現在、0.4%安の1ドル=67.3550ルピーと、1週間ぶりの大きな下落に向かっている。年初来では1.8%安と、アジア通貨としては今年最も大きな下げとなっている。

原題:Rajan Exit Notice Before Brexit Poses Stress Test for India (1)(抜粋)

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