円は最大の敗者か、対ポンドで-英国民投票でEU「残留」派勝利なら

  • ポンドは対円で10%高、対ドルで3%高へ-マッコーリー
  • EU「残留」派勝利ならポンド・円相場への「後押し2倍」-RBS

英国民投票で欧州連合(EU)残留が支持された場合、ポンド買いの引き金となり、円は最大の敗者になりそうだ。

  マッコーリー銀行やロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)によると、「残留」となった場合、早ければ7月もあり得る米利上げ観測でポンドの対ドル相場の上値は抑えられる可能性がある。一方、ブルームバーグが調査したアナリストの半数以上は日本銀行が来月、追加緩和すると予想した。

  今月23日の英国民投票を間近に控え、英国のEU残留を支持する方向に形勢が傾く様子が世論調査結果で示されたことから、20日のポンド相場は主要16通貨では対円で最大の上昇を見せている。ポンドが今月、対円で5%近く下落した背景には、英国がEUを離脱すればグローバル市場の混乱を招くとの懸念で安全資産に投資マネーが向かったことがあった。円は先週、対ドルで1ドル=103円55銭と、2014年8月以来の円高水準に達していた。

1万円紙幣

Photograph: Akio Kon/Bloomberg

  マッコーリーの外為・金利ストラテジスト、ガレス・ベリー氏(シンガポール在勤)は「英国民が残留を選べば、ドル・円相場は安心感から小幅に上昇するだろう」と述べ、「ポンド高・ドル安とドル高・円安が重なると、ポンド・円クロス相場はポンド・ドルやドル・円を合わせたよりも大幅な動きになるという意味だ」と指摘した。

  ポンドは日本時間午後0時38分現在、1.6%高の1ポンド=1.4588ドル。対円では2%高の1ポンド=152円48銭。16日に英野党労働党ジョー・コックス下院議員が殺害された後、17日と18日に実施された世論調査では、英国のEU残留支持派が勢いづいていることが示された。

  RBSのストラテジスト、マンスール・モヒウディン氏は、「英国がEU残留となれば、英金融市場が上昇してポンドは対ドルで1.50ドルに戻る公算が大きい。ドル・円相場は来月の連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の政策会合を前に1ドル=105ー110円のレンジに上昇する」と予想。「EU『残留』の場合にイングランド銀行(英中央銀行)が金利について中立スタンスを維持しても、ポンド・円相場への後押しは2倍になろう」と述べた。

原題:Pound to Rally Most Against Yen If ‘Remain’ Wins U.K. Referendum(抜粋)

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