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リーマンとは違う-英EU離脱シナリオ、欧州株見通しに織り込まれず

  • ストックス600指数の年末見通しは358、50指数は3161で取引終了か
  • 「離脱が決まったとしても、何もすぐには変わらない」との声

英国の欧州連合(EU)離脱は、域内の株式ストラテジストがあえて相場予想に織り込まないシナリオとなっている。少なくとも、株式相場に壊滅的な影響はもたらさないとみている。

  先週は世界の相場が混乱し、離脱支持に傾く英世論調査結果が示されたものの、ブルームバーグが調査対象とする証券会社などは英国民投票の結果が総じて欧州株に影響を与えないとの見方を変えず、年内に10%近く値上がりするとの見通しを据え置いた。

  これは自信の反映と言えるかもしれないが、むしろ過去2年にわたって欧州株を分析しようとした誰をもが感じた無力感の表れである公算の方が大きそうだ。この期間に欧州株は過去最高値を更新後、金融危機以降としては最悪の部類の四半期を3回も経験。もちろん、英国のEU離脱は現実にあり得る脅威ではあるが、欧州は展開が予想できないギリシャ危機やソブリン債危機に既にさんざん見舞われてきた。

  「まっとうな市場ではないので、まっとうな予想をするのは難しい」と話すのは、BGCパートナーズの市場アナリスト、マイケル・イングラム氏(ロンドン在勤)だ。「英離脱騒動が今週終わっても、根底にある問題はそのまま残る。超低金利が株価を膨らませ、中央銀行は積極的に対応している。われわれがいるのは未踏の領域だ」と指摘した。

  英国民投票が近づき、株式が売られる中でも今月の調査対象となったストラテジストらは今年末時点でのストックス欧州600指数の見通しを変えず、358で今年の取引を終えるとみている。先週末は325.78だった。ブルームバーグがまとめた13人の予想によれば、ストックス50指数は年内11%上昇して3161に達するもよう。同指数は英国などユーロ非採用国の株式は含まず、先週末は2849.17で終了した。

英国のEU離脱?

  英国が23日の国民投票でEU離脱を選んだとしても、実際の離脱までには2年間の協議期間がある。また、欧州中央銀行(ECB)もイングランド銀行も市場に流動性を供給する方針を明らかにしている。

  バンクハウス・ランプ(デュッセルドルフ)のストラテジスト、ラルフ・ツィマーマン氏はストックス50指数が年内に9.5%上昇するとみているが、英離脱の事態になってもこの見通しをあわてて修正するか確信を持てないという。市場への影響をトレーダーが見極めるにつれ、相場は迅速に安定するのではないかと予想。「離脱が決まったとしても、何もすぐには変わらない。リーマンショックとは違う」と述べた。

原題:Brexit No Lehman to Europe Strategists Leaving Stock Calls Alone(抜粋)

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