クリントン陣営標的としたハッカーは米政界を幅広く攻撃-関係者

米民主党全国委員会(DNC)や同党の大統領候補指名を確実にしたヒラリー・クリントン氏の陣営を標的としたロシアのハッカーは米国の政界にさらに入り込み、法律事務所やロビイスト、コンサルタント、財団、シンクタンクに攻撃を仕掛けている。ハッカー攻撃の調査に詳しい関係者1人が明らかにした。

  同関係者が機密情報を理由に匿名で語ったところによると、昨年10月から今年5月半ばに特定人物を狙った入念なフィッシング作戦で、グーグルの約4000のアカウントが標的とされ、個人や組織のアカウントから情報を得るためユーザーをだましてアクセス方法を提供するよう仕組まれていた。

  標的となったシンクタンクの1つはセンター・フォー・アメリカン・プログレス(CAP)で、クリントン氏やオバマ大統領と関係がある。CAPのスポークスマン、リズ・バートロメオ氏は電子メールでの声明で、「システムを見直しており、セキュリティー対策で不要なアクセスが防止されていると確信している」と述べた。

  過去1週間にDNCはハッカーがサーバーに侵入したことを公表した。不正侵入への対応で起用されたクラウドストライク社はロシア政府と関連があるグループが共和党の大統領候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏に関する調査資料を盗んだと指摘した。また、別のサイバーセキュリティー会社セキュアワークスはロシアのハッカーがクリントン陣営の関係者を標的にした証拠があると述べた。クリントン陣営はシステムへの不正侵入の兆候はないとしている。

  ロシアのプーチン大統領のペスコフ報道官はDNCへのハッキングについて、「いかなる政府や政府機関の関与の可能性も完全に否定する」と述べた。

  ハッカーは大統領候補やそのアドバイザー、弁護士への攻撃で、次期政権下でセキュリティー水準が強化される以前のより脆弱(ぜいじゃく)な期間に政治データを盗み、システムを悪用しているという。

原題:Hackers Targeting Clinton Aides Struck Across U.S. Politics (1)(抜粋)

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