米フォードの新型「F150」、一部が16年の排ガス・燃費基準届かずか

  • 大半の2WDモデルは基準に到達、F150全体では基準満たす
  • F150は燃費のコンプライアンスに強力かつ有益に貢献-フォード

フォード・モーター経営陣は、主力のピックアップトラック「F150」の刷新に惜しまず資金を投じた。アルミニウム素材のボディー導入やターボチャージャー付きエンジンの小型化、鉄骨フレームの強化・軽量化など、よりクリーンな自動車を求める米当局の要求を満たすことを目指していた。この取り組みには6年を要し、10億ドル(現在のレートで約1045億円)超のコストがかかった。

  だが問題は、こうした努力にもかかわらず新型F150の一部のバージョンが米政府の2016年の排ガス・燃費基準を満たしていないという点だ。25年までにこうした基準ははるかに厳しくなり、ハードルがさらに上がることになる。フォードにとってこれほど厳しい環境はないかもしれない。バークレイズのアナリスト、ブライアン・ジョンソン氏によれば、米国でベストセラーのトラックとなっているFシリーズは、フォードの北米販売の31%、同地域で上げる利益の半分を占める。

フォードのF150ラプター

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  ワシントンの調査会社H-Dシステムズのゴパル・デュリープ社長は、「当該基準を満たさないというのは選択肢にならない。最も利幅の大きい商品ならなおさらだ」と指摘。「燃費基準に届かなければ、当局は罰金の支払いで済ますが、温室効果ガスではそうはいかない。基準を満たすか、当局からシャットダウンされるかだ」と述べた。

  デュリープ氏の推計によれば、アルミ製ボディーの新型F150の約40%が16年基準を満たしていない。四輪駆動車(4WD)の3.5リッター・スーパーキャブではガロン当たり1マイル届いておらず、二酸化炭素は許容水準よりもマイル当たり15グラム多く排出しているという。フォードによると、このスーパーキャブはF150の販売の約2%を占めている。

  より小さいエンジンを持つ大半の二輪駆動車(2WD)モデルは基準に達し、F150プログラム全体では基準を満たしている。だが、25年までにスーパーキャブサイズのトラックに対するマイル/ガロン基準は33.3と3分の1引き上げられ、二酸化炭素の排出制限は同程度下がる見込みだ。

  フォードの広報担当者、マイク・レビン氏は「フォードは燃費基準を上回っている。F150は燃費のコンプライアンス(法令順守)に強力かつ有益に貢献している」と説明。「またF150のガソリン燃費はクラス最高だ。主な競合各社が市場シェアを失いつつある一方、販売は堅調かつ拡大しており、顧客はF150が持つクラス最高の能力と燃費効率を承知している」と話した。

原題:Ford’s Crown Jewel, the F-150, Has a Big Problem After Overhaul(抜粋)

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