井上公明幹事長:金融政策だけで経済再生できない

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  • 経済対策財源、赤字国債に頼らない形で考えるべきだ-井上氏
  • 参院選、与党で改選過半数、公明単独で13以上獲得目指す-井上氏

公明党の井上義久幹事長は日本経済について「金融政策だけでは経済再生はできない」と述べ、秋にかけて経済対策を「しっかり打っていかないといけない」との考えを示した。赤字国債の新規発行には頼らずに財源を確保すべきだとの考えも示した。17日、ブルームバーグのインタビューで語った。

  井上氏は経済対策は、アベノミクスの成果を十分に実感できていない層にどう恩恵をもたらすかが「大きなポイント」と指摘。そのための第2次補正予算案などを審議するための臨時国会は9月末から10月初旬に召集されるとの見通しも示した。規模について現段階では「精査していない」と述べた。

  財源については「これからの議論」としながらも、「税収の上振れを活用するとか、赤字国債に頼らない形で需要創出をまずは考えないといけない」と指摘した。

  公明党は参院選(22日公示、7月10日投票)で掲げる重点政策(公約)で、経済対策について「停滞する消費マインドを転換する」ため、プレミアム付き商品券・旅行券の発行、全国規模のセールスイベントの実施などについて検討する方針を示している。井上氏はこれら「消費マインドを喚起する」政策は経済対策の柱になるとの考えも示した。

  井上氏は参院選について「アベノミクスをさらに推進するには政治の安定が必要だ」と述べた。自公で改選議席の過半数、公明党単独では7選挙区の全勝と比例区で6議席以上の合計13議席以上の獲得を目指す考えを示した。

マイナス金利

  民進党は参院選公約で日本銀行が導入したマイナス金利政策について「預金者にデメリットが大きいだけでなく、金融機能低下を招きかねない政策」と撤回を要求している。

  井上氏はマイナス金利政策の効果は企業などが積極的に投資する契機になるものの、預金金利の低下などもあり、「両面ある」と指摘。その拡大については「効果をもっと見定める必要がある」と述べた。

  日銀は16日の金融政策決定会合で、マイナス金利付きの量的・質的金融緩和について現状維持する方針を決め、追加緩和を見送った。東京外国為替市場の円ドル相場は直後から円が上昇し、一時は1ドル=103円台まで円高ドル安が進んだ。

  井上氏は為替相場については「G7の財務相会合でも確認されたが、急激な為替の変動は経済にとって良くないという共通の認識がある。そこは注視して見ていく必要がある」と語った。その上で、大きな変動についてはその変動要因に対して「やるべきことは政府、通貨当局として対応するということはあっていい」と述べた。

  井上氏は1947年7月生まれの68歳。東北大学工学部を卒業後、公明新聞記者などを経て90年の衆院選で初当選。現在8期目。副代表、税制調査会長などの要職を歴任して、2009年から幹事長。

(更新前の記事でインタビューの日付を訂正済みです)

(最終段落を追加します.)
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