日本株反発、急激円高一服と反動買い、割安感も-輸出、素材中心上げ

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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

17日の東京株式相場は反発。日本銀行の政策据え置き後の急激な円高が一服したほか、前日急落の反動、PERからみた割安感などから見直しの買いが入った。業種別上昇率トップの輸送用機器をはじめ、機械や電機など輸出株、ガラス・土石製品や非鉄金属、鉄鋼など素材株が高い。

  TOPIXの終値は前日比9.27ポイント(0.8%)高の1250.83、日経平均株価は165円52銭(1.1%)高の1万5599円66銭。

  りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネジャーは、「英国民投票がどちらに転ぶか分からず、積極的な投資は手控えられている」と指摘。前日の急落は日本株を買う材料がない点を投機家に見透かされた結果で、「短期の売り方にとってはやりやすい環境だった。ただ、英国民投票が近づくに連れて踏み上げへの警戒が強まり、売りづらくなってくる」とも話した。

株価ボード

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  きょうのドル・円相場は、午前に一時1ドル=104円80銭台と、前日の日本株終値時点104円17銭からドル高・円安方向に振れた。16日の東京市場では、米国の追加利上げ見送りや日銀の金融政策据え置きを材料に一時1ドル=103円55銭と、2014年8月以来の水準までドル売り・円買いが加速した。

  為替動向や前日の米国株反発、米長期金利低下の一服などを受け、この日の日本株は朝方から見直しの買いが幅広い業種に先行。16日には日経平均が485円安と急落し、予想PERが12.9倍とことし最低になるなど割安感の浮上も相場に対しプラスに働いた。いちよし証券の大塚俊一投資情報部長は、「円高・ドル安警戒はあるものの、PBRも約1倍とバリュエーション面での割安感も目立つ」と言う。日経平均は一時340円高まで買われた。

  一方、午後に入ると、円が再び強含んだ影響もあり、TOPIX、日経平均とも伸び悩み。週末で積極的にリスクを取る動きに乏しかった上、来週23日の英国の欧州連合(EU)残留・離脱を問う国民投票を待ちたいとの姿勢も根強い。

  野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、日欧米の中央銀行が「英国のEU離脱に懸念を表明し、状況によっては流動性供給を協調して行う姿勢を示した。セーフティーネットを張る準備ができた」とし、英リスクはある程度相場に織り込まれたとみている。その半面、懸念が完全に払拭(ふっしょく)されたわけではなく、結果判明まで「ボラティリティの高い状況が続く」とも話していた。

  東証1部33業種は輸送用機器、鉱業、ガラス・土石製品、機械、非鉄、鉄鋼、保険、金属製品、その他金融、電機など28業種が上昇。陸運や水産・農林、不動産、食料品、小売の5業種は下落。東証1部の売買高は23億9738万株、売買代金は2兆4745億円。上昇銘柄数は1324、下落は552。

  売買代金上位ではトヨタ自動車、KDDI、富士重工業、三菱自動車、パナソニック、日立製作所、三菱電機、コマツ、日東電工、TOTOが高い。材料銘柄では、業績計画を上方修正した西松屋チェーン、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を上げたトクヤマは急伸した。これに対し、NTTや小野薬品工業、村田製作所、JR東海、ペプチドリーム、三菱地所は安く、個別では衛星の打ち上げ先送りで通期計画を下方修正したスカパーJSATホールディングスも売られた。

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