米国株:S&P500種が反発、過去4カ月で最長の連続安から脱却

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16日の米国株式相場は6日ぶりに上昇。S&P500種株価指数は2月以来の最長連続安を抜け出した。英国の欧州連合(EU)残留・離脱をめぐる見方に変化が起きていることが背景にある。

  株価は一時1%安をつけていた。イングランド北部、ウェストヨークシャーで集会中に銃撃されたEU残留支持派のジョー・コックス下院議員(労働党)は、搬送先の病院で死亡した。これを受け離脱派と残留派両陣営は来週の国民投票を控えた運動を停止した。来週実施される国民投票ではEU残留が支持される可能性が高いとの見方が強まっている。この日は電気通信サービスや公益事業銘柄が上げを主導した。一方、エネルギー株は売られた。

  S&P500種株価指数は0.3 %上げて2077.99。ダウ工業株30種平均は前日比92.93ドル(0.5%)高の17733.10ドルで終えた。ナスダック総合指数は0.2%上昇した。

ニューヨーク証券取引所のトレーダー

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

  ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ投資ストラテジスト、マーク・ルッシニ氏は「最新の世論調査によれば残留か離脱かの判断はきわどい、もしくは離脱の方向に傾きつつあることが示されていた」と述べ、「投票に向けた運動が若干落ち着くことで、キャンペーン過熱が離脱の方向に票を動かすと考えていた投資家は一息つけるかもしれない」と続けた。

  トレーダーは、オッズチェッカーのブックメーカー調査でEU離脱を予測する比率の低下が示されたと同時に株式が回復したことを指摘する。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は3.7%低下して19.40。3日連続で低下した。13日には2月23日以来の高水準をつけていた。

  一連の世論調査で離脱を支持する英国民が多かったことから、国民投票の結果が悪影響をもたらす可能性があるとの見方を背景に株価は下落していたが、この日は持ち直した。

  日米をはじめカナダやスイスの金融政策当局も英EU離脱問題が世界経済を乱す恐れがあると警戒感を示してきた。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は前日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表後の記者会見で、英国民投票は「経済や世界金融市場の状況に影響を及ぼし得る決定だ」と指摘。EU離脱が決まれば「米経済見通しに影響を及ぼす可能性があり、その見通しは政策の適切な進路を判断する一因になるだろう」と話した。

  S&P500種セクター別10指数のうち配当利回りの高い電気通信や公益事業銘柄が特に上昇した。さらに生活必需品銘柄も買われた。ホーメル・フーズやタイソン・フーズ、キャンベル・スープはいずれも上昇した。
  
原題:U.S. Equities Rebound Amid Shifting Sentiment on Brexit Vote(抜粋)

(第2段落を加え、第4段落以降を追加します.)
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