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日銀総裁:円高進行は日本経済、物価に好ましくない影響の恐れ

更新日時
  • 金融政策の据え置き決定後、円相場は一時103円台に上昇
  • EU離脱めぐる英国民投票、内外当局との連携を密にして十分注視

日本銀行の黒田東彦総裁は、金融政策決定会合後に為替市場で円高・ドル安が急速に進んだことを受けて、ファンダメンタルズを反映しない相場形成は好ましくないとの見解を示した上で、足元の円高進行は日本経済や物価に悪影響を与える可能性があるとの認識を示した。

  黒田総裁は会合後の会見で「経済のファンダメンタルズを反映しないような円高の進行であるとかボラティリティーの増加というのは好ましくないと思っている」と述べた。その上で、為替を含めて国際金融市場の動きには十分「注意し留意したいと思っている」と発言、「行き過ぎた為替の動きは適当でない」とも話した。

  同日の決定会合後の円高がファンダメンタルズを反映しているかとの質問には、直接のコメントを控えた上で、「こういった形で円高が進んでいることが、日本経済、あるいは将来の物価上昇率に対して、好ましくない影響を与える恐れがあるということはその通りだと思っている」と語った。

  日銀はこの日の会合で金融政策の維持を決定、1月に導入を決めたマイナス金利の効果を当面見極める構えを示した。これを受けて為替市場で円高・ドル安が急速に進み、一時1ドル=103円台を付けた。円高で日本株は急落、日経平均株価は485円44銭(3.1%)安の1万5434円14銭で取引を終えた。

Bank of Japan Gov. Haruhiko Kuroda Press Conference

日本銀行の黒田東彦総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  会見で黒田総裁は「為替の物価に対する影響はやや時間をかけて出てくる」、「為替の物価への影響は長引く可能性があるので十分注視したい」とも述べた。金融政策は為替を目標にしていないとしながら、物価目標達成に必要ならば3次元の緩和手段を活用してちゅうちょなく対応するとの立場を示した。

  また欧州連合(EU)残留か離脱かを問う英国民投票をめぐって、海外中央銀行と緊密に意見交換を行っている、内外当局との連携を密にして十分注視している、と話した。国民投票の結果によって臨時会合を開くかどうかについては「コメントしない」と述べた。

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