金融庁:大手行や証券に外為決済で一斉調査-リスク回避策など点検

  • 調査対象は国内メガバンクはじめ大手行、主要証券、一部地銀
  • BISバーゼル委はCLS銀利用やスワップでの担保徹底など求める

金融庁は国内の主要な銀行や証券グループに対し、通貨スワップ取引を含む外国為替決済でのリスク管理状況を把握するための一斉調査を行うことを決め、金融機関側に通知した。6月中に実施する。経済のグローバルが進む中で、即時決済など危機回避策が徹底されているかなどを点検する。

  ブルームバーグ・ニュースが入手した文書によると、調査は大手の銀行、証券グループのほか、外為リスクのある一部の地銀が対象。取引先の破綻などに伴う資金回収不能リスクの軽減に有効とされる即時(PVP)決済の利用状況や、仲介機関に預ける証拠金授受の対応を調べる。同庁の箭野拓士広報室長はコメントを控えた。

  外為決済では取引先の破綻リスクや、リスクの連鎖による危機拡大が懸念されている。国際的な監督方針を議論してきた国際決済銀行(BIS)のバーゼル委員会では2013年にPVP決済を仲介するCLS銀行の利用や、為替スワップでの相互担保差し入れ徹底などを求める指針を公表。同庁は調査で同指針への対応を確認する。

三菱東京UFJ銀行本店

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  外為決済でのリスクを示す出来事としては、08年の米リーマン・ブラザーズの破綻時に、通貨スワップ取引でリーマンに振り込んだ3億5000万ユーロ(約525億円)が決済できずにドイツ復興金融公庫が受け取れなかったなどの例がある。

  13年のバーゼル委の調査によると、世界中で行われている外為取引は1日で5.3兆ドルに上る。同委は「大手銀行でも取引先1つに対するエクスポージャーが銀行の自己資本を上回ることもある」と述べ、リスク管理の徹底を呼び掛けている。