東芝:地熱発電所の運営・保守業務にも参入へ-世界的な競争力強化

地熱発電向け蒸気タービンの納入規模で世界最大の東芝は、グローバルな競争力を強化するため、地熱発電所の運営・保守管理業務に参入する。

  東芝の海外火力営業第3部の東沢勉部長はブルームバーグの取材に対し「われわれは今タービンだけをやっているが、すべてのバリューチェーンの中に事業チャンスがあるので、それを最大限享受したい」と話した。

  地熱発電所用タービンの製造では、国内メーカー3社が市場を独占。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスのデータによると、これまでに3000メガワット(300万キロワット)以上の規模の設備の納入実績がある東芝は、富士電機(21.2%)や、三菱重工と日立の合弁三菱日立パワーシステムズ(20.7%)を抑えシェアは23.4%とトップ。

  東沢氏はシェアの差は現在の水準からは「もうちょっと開くのではと期待している」とし「目標は100%だが、現実的には半分は取りたい」と話した。同社はこれまで米国やメキシコ、フィリピン、インドネシアの地熱発電プロジェクト向けに機器を納入しており、5月にはトルコでの受注を発表。日本初の地熱発電所として1966年に運転を開始した、松川地熱発電所(岩手県八幡平市)にもタービンを供給している。

  東芝のタービンは地下から取り出した200-350度の蒸気と熱水を利用するフラッシュ方式。一方で、ライバルの富士電機や三菱日立パワーシステムズはフラッシュ方式だけでなく、80-150度と温度の低い熱水や蒸気を熱源として利用できるバイナリー方式のタービンも手がけている。同社は2015年10月、バイナリー方式に強みを持つ米国のオーマット・テクノロジーズと戦略的協業契約を締結しており、この関係を活用してトルコのほかケニヤなどのアフリカ諸国でのさらなる受注を目指す方針だ。

  東沢氏は、これまで東芝はタービンの製造に注力していたが、オーマットとの協業や自社単独で運営・保守管理業務に乗り出す計画と話す。また、資金調達や案件の開発などへの関与を深める方針で、自社での地熱発電事業参入などあらゆる可能性についても排除しないと答えた。

原題:Toshiba Eyes Expanding Its Geothermal Business Beyond Turbines(抜粋)

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