米国債:上昇、FOMCは金利据え置き-緩やかな利上げを示唆

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15日の米国債相場は上昇。2年債利回りは2月以来の低水準を付けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を据え置き、政策引き締めの道筋がより緩やかなものになることを示唆した。

  利回りは全ての年限で低下。FOMCはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25-0.50%で据え置いた。四半期ごとに公表されるFOMC参加者の政策金利予測によれば、17人の予測中央値は引き続き年内2回の0.25ポイント利上げだったが、1回のみの利上げを予測した当局者が6人と、3月時点での1人から増加した。

  FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏は当局者らの予測の変化について「これは大きなシフトで重要な動きだ。金融当局が捉える全般的な債券市場と投資家の見通しを可能な限り近づけるのに役立つ」と指摘。「これによりボラティリティは低下し、米国債投資家は金融当局が取り得る行動にエネルギーを注ぐのではなく、今後待ち受ける状況に集中することができる」と述べた。

  金利先物市場で織り込まれる年内の利上げ確率は約38%と、14日時点での49%から低下している。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、金融政策に最も敏感な2年債の利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.67%。一時2月以来の低水準を付けた。

  FOMC声明では、「労働市場の改善ペースが減速した一方、経済活動の拡大ペースは上向いたように見受けられる」と記された。この日のFF金利据え置き決定は全会一致だった。

  LPLファイナンシャルの投資ストラテジスト、アンソニー・バレリ氏は「ハト派寄りの声明といって間違いない」と指摘。「FOMCは慎重で、海外情勢や労働市場の改善状況、低水準が続くインフレ率を懸念しているようだ」と話した。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は声明発表後の記者会見で、今回の金利据え置き決定においては、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う23日の国民投票を考慮したことを明らかにした。

  政策金利の予測では長期金利予想の中央値は3%、3月時点では3.3%だった。17年末の予想は1.625%と、3月時点での1.875%から低下。18年末では2.375%で、3月時点での3%を下回った。

  パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグローバル戦略アドバイザー、リチャード・クラリダ氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「従来のような利上げサイクルにはならない。ペースが緩やかなだけでなく、サイクルにおける最終的な金利水準もこれまでよりずっと低いものになる」と分析。「これは世界的に経済の潜在成長率がかなり落ち込んだことを示している」と続けた。

  10年債利回りは4bp下げて1.57%。30年債利回りは7営業日連続での低下となった。

原題:Treasuries Surge as Fed Pares Projections for Interest-Rate Path(抜粋)

(第4段および6段落以降を追加し,更新します.)
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