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FOMC:金利を維持、年内1回の利上げ予想は当局者6人に増加

更新日時
  • イエレンFRB議長:英国民投票はこの日の決定において考慮
  • FOMCの決定は全会一致、ジョージ総裁も賛成に回る

米連邦公開市場委員会(FOMC)は14、15 両日に開催した定例会合後の声明で、成長は加速しているものの、雇用の伸びは鈍化していると指摘し、米経済はまだら模様の様相を呈しているとの見解を示した。同時に発表した経済予測では、年内2回以上の利上げを予測する政策当局者の数が減ったことが明らかになった。

  当局者17人の予想中央値は引き続き0.25ポイントの利上げ2回になっているが、1回だけの利上げを予想する当局者は前回3月の1人から6人に増えた。フェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジは0.25-0.5%で据え置かれた。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は声明発表後の記者会見で、欧州連合(EU)からの脱退の賛否を問う23日の英国民投票に触れ、「われわれが議論した不確定要因の一つで、この日の決定において考慮された」と言明した。

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イエレンFRB議長

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  議長は「経済や世界金融市場の状況に影響を及ぼし得る決定だ」と指摘。EU離脱が決まれば「米経済見通しに影響を及ぼす可能性があり、その見通しは政策の適切な進路を判断する一因になるだろう」と話した。

Diminished Expectations

  FOMC声明は「労働市場の改善ペースが減速した一方、経済活動の拡大ペースは上向いたように見受けられる」と記述した。

  FOMCは「労働市場の指標は力強さを増す」と予想し、雇用回復に自信を示した。「純輸出に伴う足かせは弱まったようだ」とし、住宅市場も改善しているとの見解を示した。一方、企業の設備投資は「軟調な状態が続いた」と指摘した。

  今後の金利見通しについては「緩やかな」ペースで上昇する可能性が高いとの見方をあらためて示しながらも、追加利上げの時期として次回7月やその他の特定時期には言及しなかった。イエレン議長も会見で、利上げ時期をめぐるガイダンスの提示を拒否した。

  議長は「今後2会合と言えなくもないが、ためらわれる。たとえばの話だが、完全に順調なコースを歩んでいると確信させるようなデータが7月までに表れるようになるのは不可能ではない」と話した。

  前回4月会合の議事録によれば、大半の政策当局者は、経済の改善が続いた場合は6月の利上げが適切になるとの認識を示していた。しかし、5月の雇用統計で非農業部門雇用者数が2010年以来の低い伸びにとどまり、早期利上げ観測は後退した。

  FOMCは今回の声明で「失業率は低下したものの、雇用の伸びは鈍化した。家計支出の伸びは力強さを増した」と記述した。

  3月と4月の会合で0.25ポイントの利上げを主張し、反対票を投じたカンザスシティー連銀のジョージ総裁も今回は賛成に回り、賛成10、反対ゼロの全会一致の決定となった。

  年末時点のFF金利予想の中央値は引き続き0.875%と、残る4回の会合で2回の利上げ実施を見込んでいることが示唆された。FF金利の長期見通しの中央値は3%と、前回3月の予測の3.3%から低下した。

  ルネサンス・マクロ・リサーチの米経済責任者、ニール・ダッタ氏は発表文で、「FOMCは2018年までFF金利は長期見通しに近づかないと判断するようになった」と指摘。「これは前向きな展開だ。利上げが時期尚早になるリスクは現時点ではかなり低い。当局は金利を低く維持することによって、現在の景気サイクルを継続および強化させる意向だ」と記述した。

  ブルームバーグ・ニュースが実施した調査によると、エコノミスト106人全員がこの日の金利据え置きを予想していた。前週の別の調査ではアナリストは年内の利上げを2回と予想。次の利上げ時期については7月と9月で見方が分かれた。

原題:Fed Skips June Increase as Six Officials See One 2016 Hike (2)(抜粋)

(第3-4段落と第7-8段落を追加し、更新します.)
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