欧州債:周辺国債、独債とのスプレッド拡大の傾向-英EU離脱懸念で

15日の欧州債市場ではスペインとイタリアの国債相場が一時の上げを消し、一方、ドイツ国債は下げを埋める展開となった。

  英国の欧州連合(EU)残留・離脱を問う国民投票をめぐる不透明感を背景にした質への逃避で、ドイツ10年債利回りは14日に初めてゼロを下回る一方、スペイン2年債利回りはプラス圏に戻った。こうした流れから、イタリア国債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は2月以降の最大に広がった。

  このような相場動向は債務危機を想起させるもので、これまでのところ欧州中央銀行(ECB)の量的緩和(QE)プログラムが危機の再発を防いできた。ブルームバーグ・世界債券指数によれば、ユーロ参加国では全ての国債の過去1年のリターンはプラスだったが、ギリシャとアイルランド、イタリア、ポルトガル、スペインは過去1週間に限って見ると、マイナスに陥った。

  英国民投票で周辺国債に対する懸念が再燃している。英国がEUを離脱した場合、域内で混乱が拡大するリスクを高める可能性があると、アナリストらは指摘。今週発表された4調査会社による5つの世論調査で、離脱支持派が勢いを増している状況を示した。

  みずほインターナショナルの金利ストラテジスト、アントワーヌ・ブーベ氏(ロンドン在勤)は、国民投票の「結果にかかわらず、周辺国債のスプレッドは拡大し続けるだろう」とし、「残留が決まった場合、安堵感から一時的に上昇する可能性もあるが、欧州に与えた政治的ダメージは、多くの欧州諸国で懐疑派がますます主流となることに投資家が注目するだろう」と語った。

  ロンドン時間午後4時32分現在、スペイン10年債(表面利率1.95%)の利回りは1.55%、価格は103.6。ドイツ10年債利回りはほぼ変わらずのマイナス0.016%。

  イタリア10年債のドイツ国債に対するスプレッドは151ベーシスポイント。14日には153bpと、2月以降の最大に拡大した。

  スペイン2年債利回りは1bp低下の0.04%。前日までの3営業日で15bp上昇していた。

原題:Brexit Woe Splits Europe’s Bond Market in Recall of Debt Crisis(抜粋)

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