主要金融当局の政策会合始まる、米FOMCが先陣-注目は英国民投票

  • イエレンFRB議長は英国のEU離脱について質問受ける可能性
  • 今週の政策会合で政策変更の現実的可能性があるのは日銀のみ

米連邦公開市場委員会(FOMC)を皮切りに世界の主要な金融当局の一部による政策審議がスタートした。FOMCのほか、日本銀行とイングランド銀行(英中央銀行)、スイス国立銀行が今週、相次ぎ金融政策を決定する。

  ブルームバーグの記者・編集者の注目点を以下に挙げる。

  FOMC:今回は予測が出される会合で、米東部時間午後2時(日本時間16日午前3時)のFOMC声明以外にも分析する内容は多い。当局者の経済予測や金利予測分布図が公表されるほか、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見がある。英国の欧州連合(EU)離脱の可能性は投資家の懸念材料だが、米金融当局が注目するのはそれだけではない。14日発表の好調な小売売上高や旺盛な求人、依然として低い失業保険申請件数を踏まえると、予想を下回った5月の雇用統計は異常値とも受け止められる。

  6月23日に予定されている英国のEU残留・離脱の是非を問う国民投票がなければ、6月の利上げはもっと予断を許さない状況だったかもしれない。FOMC声明で7月か9月への言及があるかどうか、そしてそれをどう位置付けるかは注目される。FOMC声明は英国のEU離脱問題に言及しないと見込まれるが、英国民投票はイエレン議長が受ける最初の質問の1つになりそうだ。

  日銀:今週政策変更を行う可能性のある唯一の現実的候補は日銀だが、こうした見通しについてエコノミストの見方は一致していない。16日の政策決定会合で変更があるとすれば、日銀の資産買い入れの規模と構成かもしれない。つまり質的・量的緩和の拡大だ。マイナス金利政策の導入という黒田東彦総裁の今年前半の衝撃的な決定は円安ではなく円高を招き、当局者は国会やメディアからの攻撃にさらされた。

  英中銀:今月23日の国民投票を控えて16日に政策が変更される可能性は無きに等しいが、EU離脱が支持された場合の経済や金融市場への影響をめぐる不安の高まりを議事録で注目すべきだろう。英中銀は今年に入って時間がたつにつれてハト派寄りのトーンを強めている。有権者が「誤った」判断を下す場合は緩和するとほのめかす可能性もあろう。16日の採決では1人の当局者が緩和を支持する可能性さえあり、そうなればポンド相場を揺るがしかねない。

  スイス中銀:昨年1月にスイス・フランの対ユーロ相場の上限を撤廃したスイス中銀のヨルダン総裁は6月23日が迫る中、間違いなく厳しい目を向けられるだろう。ブルームバーグが先に報じた通り、英国のEU離脱が国民投票で支持されれば、市場にストレスがかかる状況で人気を集めるフランが急騰するのはほぼ確実だという見方が、ブルームバーグのエコノミスト調査に示されている。同調査では、スイス中銀はより積極的な介入でフラン高に対応するとの回答が大勢だった。スイス中銀がどこまで踏み込むかが注目される。偶然にも16日の政策会合は、記者会見が予定される年内2回の会合の1つ。

  備考:ダニエル・モス記者はブルームバーグ・ニュースの世界経済担当エグゼクティブエディター。

原題:Fed Kicks Off Busy Two Days for Central Banks: What to Watch(抜粋)

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