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日本の個人投資家に迫るBrexitリスク、ポンド買い越し最高

更新日時
  • ポンド・円は14日に一時149円20銭、13年8月以来の安値
  • このポジションで投票当日を迎えるのは非常に危険-外為どっとコム

英国の欧州連合(EU)離脱への懸念からポンド安が進む中、逆張りで知られる外国証拠金取引(FX)投資家は対円でポンドの買い持ち高を積み上げている。23日の国民投票で離脱派が勝利した場合は、FX取引で損失を限定するためのポンド売り・円買いが促される可能性がある。

  東京金融取引所が運営するFX取引所「くりっく365」では、ポンド・円の買い越しが7日時点で31万4616枚と、統計でさかのぼれる2006年以降の最高を記録。一方、ポンド・円相場は離脱優位を示す英世論調査を背景にポンド売りが進み、14日に一時1ポンド=149円20銭と、13年8月以来の安値を付けた。

  英国で13日までに実施された世論調査では、離脱(Brexit)支持派が優勢。ナンバー・クランチャー・ポリティクスがまとめた英国のEU離脱確率は14日時点で38.96%と、4月に集計を開始して以降の最高水準まで上昇している。

個人投資家の英ポンド買い越し過去最高

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、「材料面での不安感よりもポンド・円相場の値ごろ感が個人投資家の間では優先されている節がある」と指摘。6月初めにテクニカル的に押し目買いが入った後に英世論調査の結果がかなり離脱優勢に傾き始めているので、「個人投資家は含み損を抱えたまま戻りを待っていると推測される」と言う。

  FX取引では、相場が急変した場合に投資家の損失を限定するために、FX会社が強制的に取引を終了させる制度「ロスカット」が取り入れられている。ポンドは対円で月初来の下げが7%近くになり、主要16通貨の中で最も下落率が大きい。

  神田氏は、「このポジションのままで投票当日を迎えるのは非常に危険」と言い、ポンドの安値がさらに切り下がると、「ロスカットの強制執行という形も出るのではないか」とみる。

  今年1月には南アフリカ・ランドが、商品市況の下落や国内の政治的不透明感を背景に過去最低水準に急落。日本のFX投資家によるランドの買い持ち高解消が下落に拍車を掛けた、との見方が出ていた。

(最終段落を追加して更新します.)
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