原発不稼働で関西電株の評価一転、SMBC日興塩田氏-株価下落

  • 19年3月期まで原発不稼働で値下げできず、新電力にシェア奪われる
  • 司法リスク高まりで再稼働時期「予想しようがない」

関西電力の目標株価をブルームバーグの集計したアナリスト10人の中で最も高い1600円に設定していたSMBC日興証券の塩田英俊シニアアナリストが14日、最も低い1000円に評価を引き下げた。関西電の株価は15日、一時前日比6.4%安と3月10日以来3カ月ぶりの日中下落率となっている。

  塩田氏は、2019年3月期まで原子力発電所が再稼働せず、電気料金の値下げができないために新電力に販売シェアを奪われるとして、関西電の今期(17年3月期)と来期(18年3月期)の利益予想を大幅に減額し、目標株価を下方修正したほか投資評価も「アウトパフォーム」から「中立」に格下げした。

  同氏はブルームバーグの14日の電話取材で、大津地方裁判所が3月に運転中の高浜3号機の運転停止を命じたことが、原発再稼働に対する見方を変えるきっかけになったと話した。

  関西電は再稼働を認めないとした15年4月の福井地方裁判所の仮処分決定を覆し、今年1月に高浜3号機の運転を再開。2月には同4号機の運転も開始したが、数日後にトラブルで停止した。その後、大津地裁が両機の運転停止の仮処分決定を下しており、運転再開の見通しが立たなくなった。

  塩田氏は「福島事故を受けて裁判官のコンセンサスが変わってしまった可能性がある」と指摘。「今後も一定確率でそういう判決が出てくることを想定する必要がある」と述べた。稼働中の原発を止めるという大津地裁の決定は「非常に大きい」とし、司法判断の影響まで含めると「もう予想しようがない」と述べ、具体的な再稼働時期を見通すことは断念したと話した。

  塩田氏はこれまで高浜3、4号機が16年4-6月期、大飯3、4号機が17年4-6月期に再稼働すると想定し業績予想に織り込んでいた。今回、関西電が再稼働を申請している7基すべてが19年3月期まで再稼働しない想定に見直した。

  塩田氏は14日までに北海道電力や四国電力についても投資評価を見直し、北海道電の目標株価を従来の1800円から1000円に、四国電の株価を2000円から1200円に大幅に引き下げた。

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