日本国債の超低金利がグローバル化、マイナス金利輸出とJPモルガン

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  • 国内投資家の米国債買越額が3月に過去最高記録
  • 日米国債市場を一体化、シンクロさせる投資行動-JPモルガン

日本の投資家が過去最高ペースで米国債を買い越している。日本国債利回りのマイナス化で行き場を失った投資マネーは、海外の債券市場を巻き添えにする形で世界的な金利低下を促している。

  財務省の国際収支統計によると、国内投資家の米国債の買越額は3月に4兆9500億円と過去最高を記録。4月も3カ月連続で買い越しとなった。

  JPモルガン・チェース銀行の佐々木融市場調査本部長は9日の英語でのインタビューで、「日本国債の利回り低下が続けば、日本からの大量の資金流入により、米国の利回りも低下し続けるだろう」と指摘。「日本の生保や銀行の投資行動は、基本的に日本国債市場と米国債市場を一体化、シンクロナイズさせようとするもので、日本のマイナス金利を輸出する形になっている」と語った。

  日本銀行が1月末にマイナス金利政策の導入を発表して以降、国内債利回りの低下が一段と進んでいる。今や期間14年までの国債利回りがゼロ%以下。国内投資家が少しでも利回りを得ようとすれば、より期間の長い日本の国債を購入するか、外国債券に投資しなければならない。ブルームバーグのエコノミスト調査では、15日から始まる日銀金融政策決定会合で追加緩和があると予想したのは40人中11人。最多の22人が7月会合での緩和を見込んでいる。

独国債もマイナス圏突入

  ブルームバーグ・グローバル先進国ソブリンボンドインデックスは今週、過去最低の0.58%に低下。ドイツの10年物国債利回りは14日、日本やスイスに続いてマイナス圏に突入し、一時マイナス0.033%を付けた。

  国内投資家の米債投資意欲が旺盛な中、3カ月物のドル・円フォワードを基に算出した為替ヘッジコストは足元で2008年末以来の水準まで上昇し、金融危機以降で最も高くなっている。足元で1.6%程度の米10年国債利回りからこの為替ヘッジ分を差し引くと0.3%程度となる。しかし、日本の30年物国債利回りは過去最低の0.215%と、これを下回る水準まで低下している。

  財務省の対外・対内証券売買契約等の状況によると、国内投資家は2月以降、海外の中長期債を計11兆8000億円買い越している。JPモルガン証の佐々木氏は、「過去3カ月間、特に日銀によるマイナス金利政策導入後、国内投資家はかなりの規模の外国債券を購入したが、そのうち7割が生保と銀行で、ほとんどが為替ヘッジ付きの投資ということになる」と説明した。

  決算報告書を基にブルームバーグが集計したところによると、国内生保9社はヘッジコストの上昇にもかかわらず、3月末までの半年間にドルに対する為替ヘッジを増やした。生保は日本国債の代替資産として外債を買っているため、「ヘッジコストが高くなっているからといって、ヘッジを外すということにはならない」と佐々木氏はみている。

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