「くすぶるたき火」-サブプライム当てたバス氏ら中国銀行リスク警告

米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン危機を読んだ投資で成功を収めた米投資家カイル・バス氏ら著名な運用担当者が、不良債権にあえぐ中国の銀行業界のリスクを指摘している。

  北部のハルビンから南の海南島まで、中国各地に点在する都市商業銀行134行は、不良債権が膨らむ中で不透明な投資商品に資金をつぎ込みリスクを拡大させている。珠海華潤銀行が貸倒引当金を約3倍に積み増した後の2015年に90%減益となるなど、警告サインが点滅している。

  アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)のアジア太平洋金融サービス担当シニアパートナー、キース・ポグソン氏は「くすぶっているたき火だ」と表現。「風が変わって火が急速に燃え上がれば、極めて簡単に炎上する可能性がある」と述べた。

カイル・バス氏

Kyle Bass, founder and principal of Hayman Capital Management

  都市商業銀行は1990年代、経営不振に陥っていた数千に上る信用合作社を当局が再編して誕生した。その多くは中国の景気減速の影響を最も強く受けている地域と関係が深いことなどから、経営体質が脆弱(ぜいじゃく)だ。香港と中国本土市場に上場する都市商業銀行10行の年次報告によると、この10行は昨年、金融投資を56%増やして2兆4000億元(約38兆6000億円)とした。これは中国4大国有銀行による増加ペースの約3倍だ。

  CLSAのアナリスト、パトリシア・チョン氏(香港在勤)は「小規模な銀行は投資が焦げ付けば流動性の問題に直面する可能性があり、それが連鎖反応を引き起こすだろう」と述べた。
 
原題:‘Smoldering Bonfire’ Shows Where Kyle Bass May Be Right on China(抜粋)

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