JX、東燃ゼネ、コスモなどペトロブラスの製油所買収に関心-関係者

  • ペトロブラスが子会社南西石油の売却で入札実施-石油各社が応札
  • 米エクソンモービル、英蘭シェルに続く日本市場からの撤退

ブラジル石油公社(ペトロブラス)は、西原製油所(沖縄県西原町)を保有する子会社南西石油の全株式売却に向けた入札を実施しており、国内石油元売り最大手JXホールディングスのほか東燃ゼネラル石油コスモエネルギーホールディングスなどが同県内の供給拠点確保を視野に応札していることが明らかになった。

  複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。ペトロブラスは2015年4月、沖縄県内唯一の製油所だった西原製油所(処理能力は日量10万バレル)での原油精製を停止し、同県内向けの石油製品の供給基地として貯蔵タンクや桟橋を活用しながら南西石油の売却先を探していた。

  南西石油は同製油所からの石油製品の販売を16年3月末で終了。東燃ゼネ石メディア広報部の神前真紀男副部長によると、同社は4月以降、沖縄県内に石油製品を供給するため南西石油から西原製油所の港湾・貯蔵設備を借り受けている。

  ペトロブラスは08年に、当時は米エクソンモービルの傘下だった東燃ゼネ石から南西石油株87.5%を約55億円で取得。その後10年に残り12.5%を住友商事から取得した。石油精製の副産物である重油から付加価値の高いガソリンや軽油を取り出す二次装置がないことから割高な原油を精製する必要があり、採算性が低いために低稼働率で製油所を運営していた。

Petrobras headquarters in Rio de Janeiro.

Photographer: Dado Galdieri/Bloomberg

  当初は二次装置の建設を検討したものの、1000億円近い設備投資が必要になることなどから、ペトロブラス幹部は11年ごろから南西石油売却の意向を公言していた。売却が決まれば、米エクソンモービルや英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルに次ぐ海外の石油会社の日本市場からの撤退となる。

  一部の幹部による汚職が表面化したことや原油価格の急落により、ペトロブラスの経営環境は急激に悪化。資産売却を積極的に進める方針となり、南西石油の売却検討も加速した。関係者によると、ブラジル史上最大といわれる汚職問題を背景に資産の売却時には基本的に入札を実施する方針となった。

  南西石油は沖縄県内で販売するガソリンのほか、離島の火力発電所向けの重油や那覇空港を利用する民間航空機や自衛隊機向けのジェット燃料供給も担っていた。
  
  南西石油の資料によると、西原製油所のタンクの貯蔵能力は原油用が11基で約106万キロリットル、ガソリンや軽油、液化石油ガス(LPG)など石油製品用が25基で44万3000キロリットル。製品の入出荷用に4つの桟橋のほか、陸上出荷設備が計11基ある。

  東燃ゼネ石とJXの広報担当は応札に関してのコメントを控えた。南西石油、コスモエネルギーHDの広報担当からは直ちに回答が得られなかった。

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