日経平均1万6000円割れ、英米日情勢と円高リスク-マザーズ10%安に

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14日の東京株式相場は4日続落し、日経平均株価は終値で2カ月ぶりの1万6000円割れ。英国の欧州連合(EU)離脱問題、日米金融政策への不透明感に加え、為替の円高進行に対する警戒も強く、リスク資産を圧縮する売りが優勢だった。

  東証1部33業種は証券・商品先物取引や銀行など金融セクター、医薬品や食料品、水産・農林、サービスなど内需セクターを中心に32業種が下落。電気・ガスの1業種のみ小幅に上昇した。国内新興市場では換金売り圧力が強まり、東証マザーズ指数は10%安と大幅続落し、4月以来の1000ポイント割れとなった。

  TOPIXの終値は前日比12.61ポイント(1%)安の1271.93、日経平均株価は160円18銭(1%)安の1万5859円。日経平均終値の1万6000円割れは4月12日以来。

日本株ボード

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  大和住銀投信投資顧問・株式運用部の小出修グループリーダーは、「英国のEU離脱問題と日本銀行の政策決定会合の2つのリスク要因を市場は懸念している」と指摘。ドル・円が1ドル=105円台を付けており、「主要な輸出企業の想定為替レートが保守的でも105円。さらに現水準から円高になると、企業業績へのリスクも大きい」と話した。

  英EU離脱に関し、3社による4つの最新世論調査で「離脱支持派」が「残留派」を上回った。ICMの13日の発表によると、1000人を対象に10ー13日に実施した電話調査では離脱派が50%、残留派は45%。同期間に2001人を対象としたオンライン調査では、離脱派49%、残留派44%だった。英大衆紙サンは、1面論説で離脱支持を表明した。

  英問題への不安心理が市場で台頭しており、13日の欧米株は続落、米投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数 (VIX)は23%上昇の20.97と昨年12月以来の高水準に達した。13日のニューヨーク原油先物も続落し、約1週間ぶりの安値。対照的に米国や日本の長期金利低下の流れは続いている。国内では、格付け会社フィッチ・レーティングスが13日、日本の格付けの見通しを「安定的」から「弱含み」に下げる材料もあった。

  海外情勢の不透明感からきょうの日本株は小安く始まり、前日急落した反動で朝方は一時プラス場面もあったが、為替の円高懸念も根強く、午前半ば以降は先物主導で下値を切り下げる展開。日経平均は一時257円安まであった。豪ペンガナ・キャピタルのポートフォリオマネジャー、ティム・シュローダーズ氏は「人々が不安になる多くの大きなイベントを控えている。英国の国民投票が終わるまでは動けない」と言う。ただし、きょうから15日まで米国では連邦公開市場委員会(FOMC)、15ー16日は日銀の金融政策決定会合もあり、様子見姿勢から午後後半はやや下げ渋った。

  きょうのドル・円相場は朝方に一時1ドル=106円40銭台と前日加速したドル安・円高の流れに一服感があったが、午後には115円80銭台を付けた。前日の日本株終値時点は105円80銭。東証1部の売買高は19億7603万株、売買代金は1兆9893億円。上昇銘柄数は227、下落1670。

  東証1部の売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループ、JT、ファーストリテイリング、小野薬品工業、デンソー、ペプチドリーム、富士重工業、野村ホールディングス、オリンパスが安い。SMBC日興証券が投資判断を下げたスルガ銀行、CLSAが判断を下げたディップも売られた。半面、NTTドコモやリクルートホールディングス、大成建設は堅調。

  国内新興市場ではマザーズのほか、ジャスダック指数も2%超下落と1部市場以上の相場の崩れが鮮明だった。マザーズではそーせいグループやブランジスタ、グリーンペプタイド、サンバイオ、アドウェイズなどが急落。「新興市場は上昇し過ぎていた面もあり、外部環境が不安定な中、利益確定売りの動きが出ている」と大和住銀の小出氏はみていた。

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