6月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が上昇、対ドルで14年以来の高値に接近-逃避需要で

13日のニューヨーク外国為替市場では円が上昇。対ドルでは2014 年10月以来の高水準に接近した。欧州連合(EU)からの離脱の是非を 問う23日の英国民投票に加え、米国と日本の中央銀行の政策決定会合を 控えた不安から安全な資産への需要が強まった。

世界的な株安となる中、円は主要通貨の全てに対して上昇。英国は EU離脱に向かっていることが、ICMの新しい世論調査2つで示唆さ れた。電話とオンライン調査の両方で「離脱」派が「残留」派に対する リードを5ポイントに広げた。今週は米連邦公開市場委員会 (FOMC)会合と日本銀行の金融政策決定会合が開催されるが、ブル ームバーグが実施した調査によれば、エコノミストの大半が両中銀とも 政策行動を起こさないと予想している。

ナショナル・バンク・オブ・カナダの外為担当マネジングディレク ター、ジャック・スピッツ氏(トロント在勤)は「FOMCは今週、政 策金利を維持するとみられているため、なお10日あるものの英国民投票 に注目は既に移っている」と指摘。「流動性は既にかなり薄く、リスク 縮小のトーンになっている。円は週内に日銀会合を控えているにもかか わらず、この流れから恩恵を受けている」と語った。

中国の需要減速やEUの将来など世界経済のリスクを受け、円は年 初から13%余り上昇している。円安を通じて消費者物価を押し上げ、経 済成長を促進しようとする日銀の取り組みは円上昇によって複雑化して おり、年内の追加緩和観測が強まっている。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前営業日比0.7%上 昇して1ドル=106円26銭。先月には105円55銭と、2014年10月以来の円 高水準を付けていた。円はこの日、対ユーロで5日続伸。0.3%上げて 1ユーロ=119円99銭。

ブルームバーグが実施したアナリスト調査によれば、円は対ドルで 年末までに114円に下落すると予想されている。米商品先物取引委員会 (CFTC)の10日付のデータによると、円の買い越しは4万2853枚だ った。

ブルームバーグが先週実施したエコノミスト調査によると、日銀 は15、16日の会合では政策を変更しないものの、次回7月28、29日会合 で追加緩和を実施すると予想したアナリストは22人いた。

ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、キット・ジャックス氏は 顧客向けリポートで、「円の最近の上昇を受け、日銀に『何かせよ』と の圧力が高まるだろう。ただ、われわれは日銀が政策変更を控えるとみ ている。行動しても市場が反応しないリスクを日銀が取りたくないな ら、リスクを回避する動きが弱まった時に実施する必要がある。安全な 逃避先としての円の地位はそう簡単に崩れそうにない」と語った。

原題:Yen Approaches Strongest Level Since 2014 as Haven Demand Reigns(抜粋)

◎米国株:続落、FOMCと日銀の政策会合控えリスク回避

13日の米国株は続落し、S&P500種株価指数は3週ぶり低水準。 今週開かれる日米の金融政策会合やEU(欧州連合)離脱の是非を問う 英国民投票を控えて、投資家は揺れ動いている。

この日の値動きは上昇と下落を繰り返す展開だったが、欧州株が約 4カ月ぶりの安値で取引を終えると、米国株は下げ足を強めた。ボラテ ィリティを示す指数は前営業日からの上昇幅が昨年8月の大幅安以来で 最大となった。この日は素材株、工業株、テクノロジー株が特に下げ た。リンクトインは47%の急伸。マイクロソフトが262億ドルで買収す ると発表したことが手掛かりとなった。マイクロソフトは2.6%下げ た。

S&P500種株価指数は前営業日比0.8%安の2079.06。ダウ工業 株30種平均は132.86ドル(0.7%)下げて17732.48ドル。ナスダック総 合指数は0.9%下げた。

ミラー・タバクの株式ストラテジスト、マット・メイリー氏は「金 融政策の持続的な効果や世界の経済成長、デフレをめぐる懸念は根強 い」と述べ、「英国民投票に注目が集まるだろうが、この先、別の問題 にも引き続き目を向けなくてはならない」と続けた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は23%上昇して20.97と、昨年12月以来の高水準。2日間の 上昇率は昨年8月24日以来で最大だった。VIXが20を上回って取引を 終了したのは2月29日以来だった。

15日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が声明を発表する。市 場予測では政策金利は据え置きとなっている。金利先物トレーダー動向 によれば、利上げ確率が50%以上織り込まれるのは2017年2月までな い。日本銀行も今週、金融政策決定会合を開く。

この日はS&P500種産業別10指数はいずれも下落した。ブルーム バーグ米航空株指数は4カ月ぶりの大幅安。アナリストらは米フロリダ 州オーランドの銃乱射事件による短期的な影響に加えて、旅行会社の第 2四半期売り上げ減を予測している。アメリカン航空グループは下落し た。

一方、銃器メーカーのスミス&ウェッソン・ホールディングやスタ ーム・ルーガーの株価は上昇。オーランドのナイトクラブで銃乱射事件 が起き49人が犠牲となったことを受けて、買いが優勢になった。

銃乱射事件が起きると、銃器製造業者の株価は通常上昇する。厳格 な銃規制法が制定される可能性から、新規制の施行前に駆け込み需要が 増えると投資家が考えるためだ。

原題:U.S. Stocks Decline as Investors Shun Risk Before Fed, BOJ Meet(抜粋)

◎米国債:続伸、2012年以来の低利回り-FOMC利上げ見送り予想

13日の米国債相場は続伸し、利回りは2012年以来の低水準となっ た。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げを見送ると予想 されるなか、欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国民投票を控えた安 全資産への逃避が続いている。

10年債は2月以降で最長の5営業日連続高となった。先物市場が織 り込む6月利上げの確率はゼロ。年内利上げの確率は47%と、月初 の76%から低下している。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査 では、14日発表の5月米小売売上高は前月より伸びが減速する見通し。

ブラックロックのグローバルチーフ投資ストラテジスト、リチャー ド・ターニル氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、 「インフレや利上げに対する懸念で利回りが上振れするたびに、大口の 買いが入る。特にマイナス金利の国からの買いが著しい」と述べた。 「この現象は早々には終わらないだろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨ ーク時間午後5時現在の10年債利回りは前営業日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)下げて1.61%。同年債(表面利 率1.625%、2026年5月償還)価格は100 1/8。30年債利回りは2bp下 げて2.43%。

2年債と10年債の利回り差は約89bpに縮小し、イールドカーブ は2007年以降で最も平坦となった。クアド・キャピタルのチーフストラ テジスト、ピーター・ボリシュ氏によると、長期債の価格が上昇してい るため、逆イールドの状態になるリスクがある。同氏は米国債上昇が 「バブル」に相当するとの見方を一蹴した。

ボリシュ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、 「問題はバブルなのかどうかではない。FOMCが実際に動くかどうか が問題であり、イールドカーブが平たんになり、ひいては逆イールドに なる可能性があることだ」と説明。「大事なのは金利の水準ではなく、 利回り曲線の形状だ。逆イールドになる、あるいは極めて平たんになれ ばやっかいな事態になる」と述べた。

長期債利回りが短期の利回りを下回る逆イールド現象は、リセッシ ョン(景気後退)の前兆ととらえられることが多い。短期債は金融政策 の変更に比較的敏感に反応する一方、長期債は経済成長やインフレ見通 しへの感度が高い。

ブルームバーグ世界債券指数によると、今年の米国債リターンはこ れまでで4.3%。これに比べてドイツ国債は5.2%、英国債は7.7%と、 米国債を上回っている。

原題:Treasury Yields Decline to Lowest Since 2012 Before Fed Meeting(抜粋)

◎NY金:4週間ぶり高値、英EU離脱リスクや米利上げ見送り観測で

13日のニューヨーク金先物相場は上昇し、4週間ぶりの高値となっ た。英国が欧州連合(EU)を離脱するのかどうかをめぐる不透明感が 高まったことや、米連邦公開市場委員会(FOMC)が今週利上げを実 施するとの市場の織り込みがゼロとなっていることが背景。

オプションセラーズ・ドット・コム(フロリダ州タンパ)の創業 者、ジェームズ・コーディアー氏は電話インタビューで、「英国のEU 離脱の是非が今は注目を集めており、それがきょうは金上昇のきっかけ となっている」と指摘。「市場が英国のEU離脱に備えるのに伴い、金 はかなり支えられるだろう。これは未知の領域だからだ。そして、今は 誰もが6月の金利変更はないとみている」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前週末 比0.9%高の1オンス=1286.90ドルで終了。過去約1カ月余りで最長の 4営業日続伸となった。一時は1290.30ドルと、5月16日以来の高値を つけた。

銀先物7月限は0.7%上昇の1オンス=17.443ドル。ニューヨーク 商業取引所(NYMEX)のプラチナは値上がり、パラジウムは下落。

原題:Gold Advances to Four-Week High on Brexit Risk, Fed Rate Outlook(抜粋)

◎NY原油:続落、1週間ぶり安値-英国民投票控えて警戒

13日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が続落し、約1週間ぶりの安値。欧州連 合(EU)離脱の是非を問う英国民投票を控えた不安が広がるなか、米 国での石油リグ(掘削装置)稼働数が2週連続で増加したことを受けた 売りが続いた。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニア市場アナ リスト、フィル・フリン氏は「米国以外の経済が著しく悪化していると みられる状況で、原油が上昇するのはやや難しい」と指摘。「英国民投 票の結果、EU離脱となれば、経済に波乱が生じるのは間違いない」と 続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前営 業日比19セント(0.39%)安い1バレル=48.88ドルで終了。一時 は48.16ドルまで下げた。ロンドンICEのブレント8月限は19セント 下げて50.35ドル。

原題:Crude Oil Drops to One-Week Low in N.Y. Ahead of Brexit Vote(抜粋)

◎欧州株:ストックス600が約4カ月ぶり安値-英EU離脱懸念強まる

13日の欧州株式市場では、指標のストックス欧州600指数が4営業 日続落し、約4カ月ぶりの安値に沈んだ。英国が欧州連合(EU)を離 脱するとの懸念が高まり、世界株安の様相となっている。

ストックス600指数は前週末比1.8%安の326.80で終了。主要中央銀 行の政策決定会合や政治イベントを前に、リスク資産への投資を控える 動きが強まった。ユーロ圏の株価下落に備えたオプションの費用に連動 するVストックス指数はこの日14%上昇し、4営業日では昨年8月以来 の大きな上げ幅となった。

英国は23日にEU残留・離脱を問う国民投票を実施する。先週半ば の世論調査で投票結果が予断を許さない状況を示したことを受け、EU 残留への楽観が後退した。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)定 例会合や26日のスペイン総選挙などのリスク要因も注目されている。

ミラボー・セキュリティーズ(ジュネーブ)のシニア株式トレーダ ー、ジョン・プラサード氏は「不透明感が強いため、相場は下げ続ける だろう」と指摘。米国の「利上げを誰一人として予想していないもの の、イエレン議長の発言に注目している。英国民投票まであと10日、そ の数日後にはスペイン総選挙が控えている。原油が下げており、ボラテ ィリティはここ数カ月で最も高い水準にある」と続けた。

イタリアのイタリアのバンコ・ポポラーレ・ディ・ミラノ銀行 (BPM)とモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナは急落、業種別19指 数の中で銀行株の下げが最もきつかった。

自動車関連銘柄も総じて安く、ドイツのBMWは1.9%下落。フラ ンスのテクニップや英アメック・フォスター・ホイーラーを中心に石 油・ガス銘柄も下げた。原油が下げ基調にあるほか、バンク・オブ・ア メリカ(BofA)が石油サービス企業に対してポジティブになる根拠 はまだないとの見方を示した。

原題:Europe Stocks Slide for Fourth Day as Brexit Concerns Intensify (抜粋)

◎欧州債:スペイン国債が2カ月ぶり大幅安-英EU離脱懸念が強まる

13日の欧州債市場ではスペイン国債が2カ月ぶり大幅安となった。 英国の欧州連合(EU)離脱への懸念から高リスク資産への投資を控え る動きが強まった。

欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは、10日に付けた過去最 低付近にとどまった。23日の英国民投票に関する世論調査は、英国が EUに残留するかどうか予断を許さない状況を示した。今週の日米当局 の金融政策会合を控え警戒感が強い中で世界的に株価が3日続落した一 方、円は主要通貨に対し堅調に推移している。

ウニクレディト(ミラノ)のシニア債券ストラテジスト、ルカ・カ ツラーニ氏は、世論調査でEU残留支持が後退していると指摘。英国民 投票を引き金とする「リスク回避」のセンチメントから周辺国債が打撃 を受けていると語った。

ロンドン時間午後5時20分現在、スペイン10年債利回りは前週末比 7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.50%。これは4 月7日以来の大きな上げ。同国債(表面利率1.95%、2026年4月償還) 価格は0.69下げ104.085。同年限のイタリア国債利回りも7bp上げ て1.46%となった。

ドイツ10年債利回りは0.02%で、前週末からほぼ変わらず。10日に は過去最低となる0.009%まで下げた。

原題:Spain’s Bonds Fall Most in Two Months as Brexit Concerns Spread(抜粋)

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