中国株に関するMSCIの判断迫る-香港凋落を象徴する年になるのか

ビジネス・経済面で中国大陸への玄関口である香港にとって、2016年は忘れてしまいたい年となりそうだ。

  1-3月の域内総生産(GDP)は11年以来の大きなマイナス成長だった。2月の住宅販売は25年ぶりの低水準。英銀HSBCホールディングスは同月、本店をロンドンにとどめることに決め、香港への移転案を否決した。

  3月に入り、Z/Yenグループが半年ごとに発表する金融センターランキングではシンガポールに抜かれ、4月には世界最大級の不動産開発会社である大連万達商業地産が香港証券取引所での上場を見直し、別の取引所に再上場する計画を示した。

  ブルームバーグ・ビリオネア指数でアジア2位の富豪、王健林氏率いる大連万達集団傘下の大連万達商業地産が125年の歴史を持つ香港証取から撤退し、恐らく上海での再上場を目指すというニュースには「誰もが驚いた」とCIMBセキュリティーズの香港在勤アナリスト、レーモンド・チェン氏は話す。

  世界的な株価指数を提供しているMSCIが香港時間15日に中国本土上場株の同社指数への組み入れを発表する可能性があることも、こうした動きの背景だ。アジア太平洋地域の株式を重視するバルキリア・カピタルで約1億7500万ドル(約185億円)の運用に携わっている香港在勤のニクラス・ヘージバック氏は「香港と本土の株式市場の違いはいずれはなくなるだろう」と述べる。

  高度な自治を50年間保証された香港は1997年に中国に返還された。中国経済の規制緩和と世界経済への統合のペースが、香港の将来を左右する可能性が高い。香港上場株全体の時価総額は2014年半ばまでは継続的に本土株全体を上回ってきたが、今や3兆9000億ドルと本土株の6兆ドルに後れを取っている。

原題:Hong Kong Reign as China’s Wall Street Has Never Been So Fragile(抜粋)

(ブルームバーグ・マーケッツ7・8月号掲載記事の一部を抜粋しました.)
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